
Windowsの歴史 2000時代のいろいろ編:あなたはMCPの「ベータ試験」を受けたことがあるか?
現在では当たり前となったマイクロソフトのビジネス慣習には、実はWindows 2000の登場前後から始まったものがいくつかある。今回は、当時のWindowsビジネスについて振り返ってみよう。
“世界同時リリース”を目指す開発体制
Windows 2000の発売日は「2000年2月17日」。日本語版発売の日付は翌日の18日だったが、時差を考えれば同時発売と言ってよい。
従来、マイクロソフトの製品は(多くの米国企業製品と同様)、まず英語版を作成し、それを日本語化していた。結果として、日本語版が出るまでに多くの日数がかかってしまい「日本語版は最初から“サービスパック1”」という事態になることもあった。
Windows 2000から各国語版が同時開発され、ほとんど同じ時期に発売されるようになった。ただし、Windows 2000の時点では、内部的には英語版と、英語以外の言語版に分かれていたようだ(現在では英語版とそれ以外の版の違いはない)。Windows 2000はベータ版の公開が何度か行われたが、いずれも日本語版は英語版から2週間程度あとだった。製品版も、英語版の方が早く完成していたのではないかと想像する。世界同時発売には日本のOEMベンダーの要望が大きかったという話も聞いたので、英語版の発売を遅らせたのかもしれない。
もっとも、その後の製品では日本語版が数週間遅れて登場することも多くなったため、厳密には「世界同時発売」がその後の習慣になったわけではない。しかし、開発体制としては「世界同時リリース」を目指すようになった。数カ月以上遅れていたころに比べれば「ほぼ同時」になったと言っても差し支えないだろう。
発売記念イベント
Windows 95は、秋葉原などで行われた「深夜0時の発売イベント」が話題になったが、Windows 2000でもイベントが開催された。
筆者は、当時マイクロソフトの開発部門に勤務していた友人と秋葉原に出かけた。もっとも、Windows 2000は一般受けする製品ではなかったようで、集客もそれほどではなかった。真冬の東京は結構寒く、イベント向きではないだろうと思ったが、考えてみたらWindows 95も冬(1995年11月23日)の発売だった。季節は関係なかったようだ。
深夜かどうかはともかく、発売記念イベントはその後の製品でも開催されたが、Windows 95ほどの熱気はない。MSDNやTechNetの契約をすれば、パッケージ発売よりも早く試用版を入手できるし、企業向けのボリュームライセンス販売もパッケージより早い。
新製品を発売前に入手する方法が増えてきたことも店頭イベントが盛り上がらない要因だろうか。
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