Windowsの歴史 Windows 3.x編:多くの課題を抱えながらWindowsの拡大に貢献

横山哲也(グローバル ナレッジ ネットワーク)
2009-06-01 13:06:01
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Windows 3.1の登場:マルチメディア統合

 Windows 3.0のマイナーチェンジ版であるWindows 3.1ではマルチメディア、つまり動画や音声を扱う機能が追加された。それまでMS-DOSは「IBM PC」というビジネス分野寄りの市場を中心に発展してきたが、マルチメディア拡張によりゲームを含むエンターテインメント市場へとその領域を拡大することになった。

 DVDはまだ存在しなかったが、CD-ROMは登場していた。画面品質を下げた映画なども登場していたように記憶している。

 MS-DOSはネットワーク機能を使ってCD-ROMにアクセスしていた。そのため、CD-ROM機能を組み込んでからネットワークを起動しようとすると、「既にネットワーク機能が起動しています」というエラーが表示された。既に起動しているのはCD-ROM。ネットワークではないため多くの人が混乱した。

 Windows 3.xの時代は、デバイスドライバや各種サービス(常駐プログラムとして実現されていた)を組み込む順序は、自分で管理する必要があったのだ。

Windows 3.xの功績

 多くの問題はあったものの、Windows 3.xはビジネス領域で広く使われた。日本でマイクロソフトの認定教育コースが登場したのもこの頃だ。Windows 3.xが受け入れられた主な理由は以下の点にある。

  1. 従来のMS-DOS資産がそのまま利用できた
  2. 不完全ながらもマルチタスクと仮想記憶が利用できた
  3. メモリ不足に悩まされながらもネットワークが利用できた
  4. CD-ROMとマルチメディアが利用できた

 ただし、2から4はMacintoshが既に実現していた。Macintoshはネットワーク機能を最初から組み込んだ先進的なOSであった。仮想記憶の機能こそあまり優れていなかったが、元々大容量メモリが搭載可能だったため、Windows 3.1と互角に戦えた。

 にもかかわらず、Macintoshが一部を除いてビジネス市場に入り込めなかったのはなぜだろう。

 それはMacintoshがビジネス市場をターゲットとして設定していなかったためだと推測する。Macintoshの市場戦略は頻繁に変化したが、ビジネス市場だけは重視しなかった。どんなに優れた製品も、市場戦略なしに普及することはないのである。

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