Windowsの歴史 Windows 3.x編:多くの課題を抱えながらWindowsの拡大に貢献

横山哲也(グローバル ナレッジ ネットワーク)
2009-06-01 13:06:01
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ネットワーク機能

 Windows 3.0にはネットワーク機能を組み込むことができた。ただし、Windows本体ではなくその基盤となるMS-DOSの機能として実現していたため、十分なメモリを利用できないという欠点があった。ネットワーク機能を組み込むとアプリケーションが動かなくなるという冗談のような話が現実だった時代だ。

 TCP/IPはまだ一般的ではなかったし、Microsoft純正のTCP/IPはサイズも大きく性能も低かった。そのため、UNIXなどと通信する場合はサードパーティ製のTCP/IPプロトコルを組み込むことが多かった。Windows 3.1時代にウェブブラウザが発明されたが、ブラウザにTCP/IP機能を組み込んでパッケージにした製品が一般的だったように思う。

 Microsoft標準のLAN Managerに比べ、NovellのNetWareは消費メモリも少なく、性能も高かった。

 NetWareが使うプロトコル「IPX/SPX」はルーティングも可能であり、事実上のPC標準プロトコルとして広く使われた。LAN ManagerでさえIPX/SPXをサポートしていたくらいだ。また、Windows NT 3.5の標準プロトコルもIPX/SPXだった。

 多くの企業がネットワークの重要性を認識していたが、MS-DOSベースのデバイスドライバには限界があった。そこで、ネットワーク機能の一部(全てではない)をWindows本体に移行した製品「Windows for Workgroups」が登場した。

 Windows for Workgroupsはクライアント間の直接通信を実現するとともに、LAN Managerクライアント機能を内蔵していた。ただし、日本では「ネットワーク機能を標準搭載した次世代Windowsがもうすぐ出る」という理由で販売は見送られた。

 その「次世代Windows」とはWindows 95だ。当初のリリース予定より投入が大幅に遅れたことから、多くの顧客が不満をつのらせた。しかし、日本にはWindows for Workgroupsが無かったために、Windows 95が一気に普及したという面もある。Windows 95は不完全ながらも32ビットアプリケーションが動作したため、アプリケーションのメモリ問題は(一部を除いて)ほぼ解決した。

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