Windowsの歴史 MS-DOS編:メモリ管理、ファイルシステム、デバイスドライバ

横山哲也(グローバル ナレッジ ネットワーク)
2009-04-06 15:56:01
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Windowsの歴史を紐解くこと

 現在、PC用のOSとしてWindowsは、圧倒的な市場シェアを持つ。しかし、最初からこれほど大きな力を持っていたのではない。多くの人が指摘するように、偶然の要素も大きい。しかし、偶然だけでシェアを獲得したわけではないことも確かだ。

 今回から、MicrosoftのOSの歴史を振り返りながら、そのOSの何が優れていたのか、また何が劣っていたのか、そして市場に与えたインパクトを振り返ってみたい。

 なお、本連載「Windowsの歴史」で取り上げるOSは、MS-DOSから次期WindowsであるWindows 7とWindows Server 2008 R2までである。また、必要に応じて競合製品も取り上げる。

 Microsoftは、UNIX系OSのXENIXやIBMと共同開発したOS/2、アスキーと共同開発したMSX-DOSなども提供していたが、いずれも主力商品とはならなかったので、本連載では扱わない。

MS-DOS

 MS-DOS(Microsoft Disk Operating System)は、IBMの求めに応じて、IBM PC(製品名はthe Personal Computer、型番は5150)のために作成された。米国では単にDOSと呼ぶことが多いが、PCのためのDOS「PC-DOS」とも呼ぶ。

 最初のMS-DOSは、当時主流であった8ビットCPU用OSであるCP/Mの機能を踏襲したもので、機能的な差はほとんどなかった。フォルダ(ディレクトリ)の階層構造もなく、見た目は非常に貧弱であった。

 CP/Mは、Intel 8080やZiLOG(ザイログ) Z80のためのOSであり、フロッピーディスクベースで利用した。ハードディスクがPCに搭載される前の話である。8080にしてもZ80にしても、メモリ空間は64KB(16ビット)しかなかったため、大きなアプリケーションは内部で複数のプログラムに分割され、必要に応じて切り替えながら動作していた。これを「オーバレイ」と呼ぶ。

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