新iPadで本格到来する「Retina時代」をLionでも

海上忍
2012-03-15 21:44:00
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 3月16日、いよいよ新iPadが発売される。

 iPadは同じOS Xファミリーとして興味深い製品だが、「造る」よりも「使う」ことに重点が置かれたデバイスなだけに、iPhoneとMacの狭間とも言うべき微妙なポジションにあることは確かだろう。しかし今回、Appleが掲げる「Resolution Independent(解像度非依存)」の方向性を確かなものにするデバイスとして、注目すべき存在となっている。

 Resolution Independent環境実現への動きは、OS X 10.4(Tiger)の頃から存在する。「HiDPI」と呼ばれる解像度非依存の技術により、ディスプレイの解像度が上がっても、アプリケーションのウィジェット類やテキストはベクトル拡大により滑らかに表示できるようになったのだ。

 しかし、この機能はOS Xでは有効化されていない。Lionの現在も、HiDPIはデフォルトでオフにされているのだ。言ってみれば、OS XはTigerの頃から準備を着々と進めていたにもかかわらず、iPhone 4に「初代Retina環境」の座を譲ったことになる。この点、Appleの戦略なのだろうと推測されるが……。

 HiDPIモードを有効にするには、Xcode Toolsに含まれている「Quartz Debug」(/Developer/Applications/Performance Toolsディレクトリ)を利用する。起動後にメニューバーから「Window」→「UI Resolution」を選択し、「Enable HiDPI display modes」をチェック、ログインし直せば準備は完了だ。

 HiDPIモードを有効にすると、文字やメニューを通常の縦横2倍の大きさ、つまり1ピクセルを4ピクセルで表現する高密度の表示に変わる。そのぶん画面の有効面積は少なくなり、2560×1440ピクセルの27インチApple Thunderbolt Displayならば、実質1280×720ピクセルのデスクトップになる計算だ。なお、iMacなど液晶パネル一体型の機種でも利用できるが、MacBook Pro 13インチのように液晶パネルの解像度が高くない場合、HiDPIモードは有効にならないので念のため。

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