OS Xで2次曲線を表現するグラフ作成ツール「Grapher」

海上忍
2011-12-23 10:00:00
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 読者の皆さんは日頃どのようにグラフを作成しているだろうか? おそらくもっともポピュラーなのは、Microsoft Excelなどスプレッドシートに付属のグラフ機能を使う方法だろう。ウィザードに従い作業を進めるだけで、セル上の数値をもとに棒、折れ線、円など各種グラフを作成できるのだから、手間もかからない。

 しかし、そのグラフ機能には限界がある。グラフは必ずセル上の値を反映したものであるため、y=x^2を解いたときのような2次曲線をうまく表現できないのだ。セルに値を細かくプロットしていけば、曲線らしきものを表現できるが、手作業では限界があるうえ、方程式や変数を変化させてグラフを書き換えるといったことは難しい。

 OS Xには、方程式のような曲線を用いるグラフの作成ツールとして「Grapher」が標準装備されている。ユーティリティフォルダ(/Applications/Utilities)にあるため目立たないが、前述したy=x^2も狙いどおりの2次曲線になるうえ、描画も一瞬で完了する。連立方程式の解を求めたり、積分で面積を計算したりと、数学的な表現に関してはスプレッドシートの数段上を行く。

 このGrapherのもうひとつの長所が、スケーラブルなフォーマットで出力できることだ。ファイルメニューから「書き出す...」を選択すると、フォーマットとしてTIFFとJPEGのほかに、PDFとEPSを選択できる。EPSを選択すれば、自由に拡大縮小できるうえにLaTeXでの扱いが楽になる。グラフ上に配置したテキストボックス上の日本語フォントも、埋め込み処理されるので文字化けの心配がない。

  • Tiger以降のOS Xには、関数グラフ作成ツール「Grapher」が標準装備されている

 スプレッドシートのグラフ機能で足りてしまうためか、あまり知られていないようだが、数値データをインポートして折れ線グラフにする機能も装備されている。2次曲線と折れ線を重ねて表示するなど、スプレッドシートでは難しいグラフも容易に描けるので、意外に重宝するかもしれない。

 数値データをインポートする場合、あらかじめCSVファイルにX、Y座標のデータを書き出しておき、それをポイント編集画面の「読み込む...」ボタンから指定すればOK。Grapherのファイル形式(*.gcx)は公開されておらず、他のグラフ作成ツールとのコンバータも見当たらないが、他の方法ではグラフデータのインポートは困難だろう。

  • 新着記事
  • 特集
  • ブログ