特集:builder的Lionのみどころ--サンドボックス、SMB、irb

海上忍
2011-07-25 11:01:00
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ついにirbで日本語が

 伝統のAppleScriptのみならず、RubyやPython、PerlにTcl/Tkなどスクリプト言語のサポートが厚いOS Xだが、細部のツメに関しては“あと一息”という評価も少なくなかった。

 一例がRubyだ。Rubyに付属のirb(対話型Rubyシェル、Rubyを利用したスニペット開発に重宝される)というコマンドは、依存するlibedit(BSDライセンスのreadline互換ライブラリ)がマルチバイト文字に対応しないため、日本語を入力できないという問題を抱えていた。どうしてもという開発者は、MacPortsやFinkに頼ってきた経緯がある。

 そのirbが、Lionでは日本語入力に対応している。Terminalでirbを起動し、「puts '日本語'」などと実行してみよう。これまでは入力すらできなかった日本語が、戻り値を含めしっかり表示されているはずだ。

 Darwin 11のソースコードリポジトリにあったlibeditのドキュメントを調べてみたところ、Lionに収録されているlibedit v3.0ではUTF-8をサポート、マルチバイト文字も扱えるようになったとのこと。小さい変化だが、これでようやく、と感じた向きも少なくないことだろう。

対話型Rubyシェル「irb」で日本語の入力が可能になった※クリックで拡大画像を表示 対話型Rubyシェル「irb」で日本語の入力が可能になった※クリックで拡大画像を表示

Spotlight+QuickLook=最強?

 他のOSのユーザーにも勧めたい——そう感じさせる機能がOS Xには少なくない。なかでも筆者のイチオシは、Leopardから導入された「QuickLook」。ファイルを選択しSPACEキーを押せば、アプリケーションを起動することなく中身をプレビューできる、というFinderと連動した処理系だ。いまやCompiz FusionなどQuick Look風機能を提供するデスクトップ環境も少なくないことを考えれば、その評判がうかがえようというものだ。

 Quick Lookは、ふだん使うファイルの多くをサポートしている。静止画や動画、テキストファイルはもちろんMicrosoft Office書類まで、プレビューするためのプラグインがOS標準の機能として装備されているほか、拡張性も備えている。Lionではサポートされるファイル種が増え、GoogleマップのURLを記したファイルから地図をプレビュー(しかも拡縮OK)ことも可能になった。

 なにより、デスクトップ検索機能「Spotlight」との連携が実現されたことがうれしい。従来は、Spotlightの検索結果はクリックしてアプリケーションで開くか、Finderに表示するかの二択だったが、Lionからは「Spotlightの検索結果をそのままQuickLook」できるのだ。

Spotlightの検索結果をそのままプレビューできるようになった※クリックで拡大画像を表示 Spotlightの検索結果をそのままプレビューできるようになった※クリックで拡大画像を表示

 これをプログラミングに使うことを考えてほしい。たとえば、NSDocumentに関するなんらかのコードなりドキュメントなりを探したいとき、Spotlightで全文検索したとする。まもなく拡張子「.m」のファイルが検出されたが、その内容を確認するとなると……うっかりクリックしようものなら、(ファイルタイプに関連付けられたアプリケーションの)Xcodeが起動してしまうし、Finderで開いてQuickLookというのも二度手間になる。それが、LionならSpotlightの画面で完結してしまうのだ。

 さらに、今度のSpotlightは、検出されたファイルをドラッグ&ドロップできるようになった。目的のファイルを探し、QuickLookで内容を確認したうえで任意の領域へコピーする、という流れはかなりスマートと思うのだが。

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