エンバカデロ、Delphi、C++Builderの新版発売--タッチコンピューティングに対応

大川淳
2009-08-26 21:49:01
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 エンバカデロ・テクノロジーズは、開発環境製品の新版「Delphi 2010」「C++Builder 2010」「Delphi Prism 2010」と、これらを統合したスイート製品「Embarcadero RAD Studio 2010」を発売した。

 新版では「Windows 7」に対応。加えて、タッチ入力方式を採用するデバイス向けのアプリケーション開発に対応するとともに、主要なデータベースへのアクセス機能を強化、さらに開発者の生産性を向上化させている。

タッチ対応で開発領域を広げたDelphi 2010、C++Builder 2010

 Delphi 2010とC++Builder 2010は今回、タッチ入力方式のタブレット、タッチパッド、POSおよびATM向けのアプリケーションを開発することができるコンポーネントフレームワークを搭載した。

 タッチの種類としては、いわば指をマウスの左ボタン代わりにする一般的なもののほか、iPhoneのように複数の指を用いて操作するマルチタッチ、画面に触れるだけでなく指を動かして操作するジェスチャーもあるが、これらのいずれにも対応できる。30以上の標準ジェスチャーに対応するとともに、任意のジェスチャーを定義できる「カスタムジェスチャーエディター」を備える。タッチコンピューティングへのサポートはWindows 7だけでなく、既存のWindows 2000、XP、Vistaにも対応している。

 データベースへのアクセス機能強化という点では、「SQL Server」「Oracle Database」「MySQL」などのデータベースドライバをアップデートするとともに、オープンソースのデータベースである「Firebird 2.1.1」「Firebird 1.5」を初めてサポート。

 また、多層フレームワークの「DataSnap」を改善し、httpによるコミュニケーションが可能になった。JSON、RESTといった業界標準のデータ記述言語やプロトコルにも対応。DataSnapを活用すれば、既存のクライアント/サーバ型のアプリケーションをインターネットアプリケーションに変換していくことができるという。

開発者の生産性向上を支援する機能群

 今回発表された製品群は生産性の向上を図っていることも大きな特徴。マウスを使うことなく、キーボード操作ですべての機能を利用できる「IDEインサイト」と呼ばれる機能を採用している。

 また、デバッガ機能の拡充も図った。デバッグの際に特殊なデータ型をそれぞれの表現形式で表示可能になっている。また、スレッドごとのデバッギングにも対応し、選択したスレッド内のステップ実行とデバッグをサポートしている。

 製品の供給形態は、通常パッケージ版とダウンロード版が用意され、いずれもバージョンアップ版がある。

 パッケージ版の価格は、「Delphi 2010 Professional」「C++Builder 2010 Professional」が10万2900円、「RAD Studio 2010 Professional」が17万6400円。

 ダウンロード版は、「Delphi 2010 Professional」「C++Builder 2010 Professional」が9万8700円、「RAD Studio 2010 Professional」が17万2200円などとなっている。

 また、ダウンロード版限定で、「Delphi Prism 2010 Professional 1年間メンテナンス付」が6万3000円で提供される。バージョンアップ版の価格は、「Delphi 2010 Professional」と「C++Builder 2010 Professional」のパッケージ版が4万8300円、「RAD Studio 2010 Professional」は8万1900円。

アプリケーション開発のトレンドは「つなぐ」へ

エンバカデロ・テクノロジーズ代表 藤井等氏 エンバカデロ・テクノロジーズ代表 藤井等氏

 エンバカデロ・テクノロジーズ代表の藤井等氏は、「タッチ操作式のアプリケーション開発へのサポートは、最近のコンピューティングの新潮流であり、これらのようなユーザーインターフェースを既存のパソコンでも取り入れることができる」と述べた。

 また、「多様なデータコネクティビティのサポートにより、孤立したシステムを新しい形式に進化させることが可能になる。今後のアプリケーション開発で重要になるのは『つなぐ』こと。迅速に、軽く、小さく作りこんだものを大きくしていくという、これからのトレンドに合致している」と話す。

 これは開発の効率性向上につながるとともに、「企業のIT向け予算が限られ、すべてリプレースすることが難しくなっている」(藤井氏)との現状にも応えている。

 同社の本体、Embarcadero Technologiesは1993年10月に設立され、システム開発の支援ツール群を事業の中心としている。2008年5月、ボーランドの開発部門であるCodeGearを買収、国内では2008年7月に日本法人としてエンバカデロ・テクノロジーズ合同会社が発足。従来のボーランドの開発ツール部門の事業を継承した。

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