TOMOYO Linuxを追い続けた編集者が見た「メインライン化記念パーティ」

神保暢雄
2009-08-20 17:50:01
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 感謝状の贈呈、その栄えある1人目はもちろん、TOMOYO Linuxを支える母体、NTTデータに贈られた。前日一所懸命考えたという感謝状の文面は、会場の大きな拍手と笑いを取った。NTTデータの1チームであるTOMOYO Linuxプロジェクトのリーダから、会社に対して感謝状を贈ろうというのだから。

 「感謝状、株式会社NTTデータ殿(大爆笑&拍手)。直接的には自社の利益につながらない(大爆笑)セキュリティ強化の取り組みについて、辛抱強くその活動を見守り、日本からの貢献を実現しました。その功績はまことに大であり、表彰します。平成21年7月3日、TOMOYO Linuxプロジェクト原田季栄。どうもありがとうございます(拍手)」

 さらに、「プロジェクトにメインラインという正しい目標を示し、それに向かうきっかけを与えた」ことを評し、ソニー 技術開発本部 上田理氏、「極めて強く、かつ真摯にメインライン化への挑戦を提言した」Usagi(IPv6)の吉藤英明氏、「2ちゃんねるにおいて匿名でコードをレビューし、プロジェクトに助言した」小崎資広氏、「開発者会議などで貴重な提言を行った」根津研介氏、「連載記事のWiki化に多大な貢献を行った」楠野佳宏氏、そして「メインライン化前に自社のサーバ製品にTOMOYO Linuxの導入を決定した勇気ある会社」Turbolinuxの森蔭政幸氏に、それぞれ感謝状が手渡された。

 2ちゃんねるのTOMOYO Linuxスレッドを読んでいる方ならご存知のコテハン「デムパゆんゆん」氏にも感謝状を用意しているところが原田氏らしさ、と言えばらしいところだろう。会場内に呼びかけるも、残念ながら参加されていなかったようで、今回も対面はかなわなかった。

 その後、勉強会およびパーティーに参加した人たちからの寄せ書きがプロジェクトメンバーに手渡された。

参加者による寄せ書き 参加者による寄せ書き

 会の締めくくりは、YLUGを主催する吉岡弘隆氏の拍手コールで行われた。

吉岡弘隆氏 吉岡弘隆氏

 「TOMOYO Linuxの開発者のみなさんに、今までの努力と情熱に、情熱ですよ、パッション、パッションに感謝というかリスペクトをこめて、拍手をお願いします(拍手)それ以上に、ここにお集まりいただいたコミュニティの方、あるいはいろんな意味で支援していただいた方に、自分自身を含めてリスペクトをこめて拍手を!(拍手)」

 「OSSは誰かが作るのではなくて、自分たちが作る。そういう意味で、コミュニティの皆さんの熱さとコントリビューションにリスペクトの意味を兼ねて、一本締めでみなさんの気持ちを表していただければと思いますので、お手を拝借したいと思います。よろしいですか?」

 「えー、これからのコミュニティの発展を祈って!よ〜おっ…パン!(拍手)」

 「ありがとうございました。原田さんどうもありがとうございました!TOMOYO Linuxの皆さんどうもありがとうございました。コミュニティのみなさんどうもありがとうございました!」

 ――こうしてTOMOYO Linuxがメインラインという新たな活動の場にたどり着いたことを祝う宴は終了した。

 TOMOYO Linuxのプロジェクトチームのメンバーと顔を合わせて話をする度に、その熱気を再確認し、その思いを何かの形で伝えられないかとずっと考えてきた。しばらくの間、その機会を自身が逸していたことは残念だが、このパーティで皆の変わらぬ思いを再確認できたことがとても嬉しかった。

 プログラムの開発は決してコードとのにらみ合いにだけあるのではない。人と人との様々なつながりがあってこそ、「ここまでプロジェクトは成長することができるのだ」。そんな1つの形を、TOMOYO Linuxプロジェクトは日本のOSSに関わる人々に見せることができたと思う。

 願わくば、第2、第3のTOMOYO Linuxと呼べるような、呼ばせてくれるようなプロジェクトがどこからともなく現れて、日本のOSSの新たな火種となって大きな花火を打ち上げてくれる日を待ち望んでいる。

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