ユーザーのLinuxへの移行を助ける10の方法

文:Jack Wallen 翻訳校正:石橋啓一郎
2009-02-03 08:00:00
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4: ユーザーが試しに使えるマシンを用意する

 いきなりユーザーの環境を変えてしまうのではなく、彼らがいろいろと試せるマシンを用意しておくとよい。このマシンの環境は、彼らの将来のデスクトップPCとまったく同じにしておき、将来用意されるPCを使うのは簡単だということを理解できるようにしておく(今使っているものよりも簡単になることはないかもしれないが)。さらにこれを一歩進めて、ユーザーのWindows PCにバーチャルマシンをインストールし、ユーザーが自分のデスクトップでLinuxを試してみることができるようにするという手もある。これは、ユーザーがインストールの状態をめちゃくちゃにしてしまっても(もちろんその可能性は少ないか、皆無だが)、VMの中で実行されていることなので、元に戻すことができるという利点もある。さらによいのは、手間はずっと大きいが、ユーザーのマシンをデュアルブートにすることだ。デュアルブートの構成にしておけば、ユーザーがLinuxに馴染むまで、OSを切り替えながら使うことができる。

5: メニューから管理の項目を削除しておく

 新規ユーザーにとっては、メニューでSamba、ネットワーク、SELinux、ユーザー管理などの管理ツールを目にしても、混乱するだけだ。確かに、コントロールパネルはあってもいいだろう(たとえばGNOMEコントロールパネルなど)。しかし、高レベルのメニュー項目は、怖いもの知らずのおもちゃになってしまうだけだ。メニューの項目は、ユーザーが使うタスクだけに限定しておくことだ。新規ユーザーのトレーニングをするときに、彼らにSELinuxの設定を教えたり、gpartedの使い方を教えたりするのに余分の時間を使いたいとは思わないだろう(あるいは、彼らに特定のツールの使い方を習う必要はないと言い続けるのも避けたいに違いない)。

6: adeptを導入する

 adeptやその他の単純なアップデートとインストールのためのツールは、ユーザーの幸福を保つために重要だ。新規ユーザーとLinuxの組み合わせで起こる最大の問題の1つに、アプリケーションのインストールがある。新しいユーザーにapt-getやrpmの利点や欠点を教えるというのは、避けたいところだ。これらのツールは自分が何をしているのかを把握しているユーザー向けのものだ。使いやすいグラフィックによるインターフェースでアプリケーションのインストールを行えるツールの方が、はるかに学びやすい。これは、Ubuntu的なディストリビューションではずっと簡単だ。Ubuntuではsudoを使っているため、ユーザーにrootユーザーについて教える必要がない。その代わり、単に彼らの「ユーザーパスワード」を入力すればいいのだと説明すればよい。これはWindowsよりはOS Xと似ているが、root特権について一通り教えるのに比べれば、はるかに簡単だ。それに、ユーザーにはどのみちrootの特権は必要ない。

7: 印刷した資料を配布する

 この話題に入る前に、ひとつ忠告しておきたい。新規ユーザーには、決してRTFM(マニュアルページを読め)と言うべきではない。それはユーザーにLinux教育を施す役には立たない。しかし、ユーザーに印刷した資料を渡しておく必要はある。この資料は、Linuxに関する一般的な情報ではなく、彼らが使っているものに直接的に関係する情報でなくてはならない。もしデスクトップにKDE 3.5を使っているのであれば、ユーザーに渡す資料はKDE 3.4や、KDE 4.1のものであってはならないし、KDE 3.xのものでもだめだ。さらに、渡す資料には、ユーザーが目にしているメニュー項目に対応する情報が含まれていなくてはならない。これには、自分で資料を作成したり、すでにある資料を編集する必要があるかもしれない。ただ、決してマニュアルページを印刷したものを、そのまま新規ユーザーに渡してはならない。古参のLinuxユーザーにとっては、マニュアルページは情報の宝庫だ。しかし新規ユーザーはマニュアルページでは何も理解できない。火星語で書かれた資料を渡しているようなものだ。また、資料には多くの図と、ユーザーが探しているものに関する具体的な例が豊富に掲載されているようにすること。

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