Linux入門:マニュアルページ(manコマンド)活用法

文:Chad Perrin 翻訳校正:石橋啓一郎
2008-12-05 08:00:00
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高度な使い方

 manコマンドのマニュアルページももちろん存在する。man manと入力すれば、使い方を知ることができる。残念ながら、man womanと入力しても、有益な結果は得られない。

 manコマンドのマニュアルページに書かれているように、Linuxのシステムではマニュアルページは以下の9セクションに分かれている。これは、本物の本で言えば章にあたるだろう。

  1. 実行プログラムまたはシェルのコマンド
  2. システムコール
  3. ライブラリコール
  4. スペシャルファイル
  5. ファイルのフォーマットとその規約
  6. ゲーム
  7. マクロのパッケージとその規約
  8. システム管理用のコマンド
  9. カーネルルーチン

 ユーザーにとってはおそらくセクション1と7が役に立つだろうが、プログラマーとシステム管理者は他のセクションについても広範に利用するかも知れない。セクション番号をman指定せずにmanコマンドを実行した場合、もし与えられた用語が2つ以上のセクションに現れる場合、デフォルトではセクション番号のもっとも小さいマニュアルページを表示する。もしそれ以降のセクションのマニュアルページを表示したければ、コマンドでセクション番号を指定する必要がある。例えば、getoptのマニュアルページはセクション1と3に存在する。セクション3のgetoptのマニュアルページが見たければ、man 3 getoptと入力する必要がある。ただ、ほとんどの場合には、単にman fooと入力すれば必要な情報は手に入るだろう。

マニュアルページの読み方

 マニュアルページそのものも、いくつかの部分に分割されており、見出しを付けて整理されている。マニュアルページに現れる見出しのほとんどは、他のマニュアルページと共通のものであり、同じ順序で現れるようになっている。時々一部の見出しが該当するマニュアルページに当てはまらならないために省略されていたり、特定の情報のために見出しが追加されていることもある。さらにまれなことだが、お遊びのために特別な見出しが用意されていることもある。例えば、muttというメールユーザーエージェントのマニュアルページの「バグ」の見出しの項目には、muttはバグ(虫)を持たないと書かれている。この驚くべき文章の後に続いて「蚤」という見出しがあり、muttに存在する既知のバグ(あるいは蚤)について説明されている。(訳注:muttという語には雑種犬という意味がある。犬にいるのは虫ではなく蚤だというジョーク)

 マニュアルページに登場する一般的な見出しは、次のようなものだ。

  • 名前(NAME)は、マニュアルページの対象の名前である。通常はコマンドかファイル名と、それについての簡単な説明文が書かれている。
  • 書式(SYNOPSIS)には、そのマニュアルページが対象とするコマンドを呼び出す際に使われる構文の概要が書かれている。
  • 説明(DESCRIPTION)では、読者が主題をより深く理解できるよう、主題についてより詳しく説明しており、使い方やその他の全般的な理解を与えるための詳細情報について書かれている。
  • オプション(OPTIONS)では、コマンドを実行する際に利用できるオプションが説明されている。
  • ファイル(FILES)は、そのマニュアルページのトピックに関係のあるファイル、例えば設定ファイルなどについて説明している。
  • 関連項目(SEE ALSO)には、他の関連情報を見つけられる場所のリストが列挙されている。通常は、そのマニュアルページの主題に関連のある情報を掲載している、他のマニュアルページを挙げている。
  • バグ(BUGS)では、そのマニュアルページのソフトウェアに存在する既知のバグが説明されている。一部の商用ソフトウェアベンダーとは異なり、オープンソースソフトウェアの開発者は自分たちのアプリケーションに存在するバグについてあけすけに、詳しく説明する傾向がある。その結果、バグの項目では、現状の問題について驚くほど詳しい議論が行われていることも多い。一部には、「肥大しすぎている」というような項目までバグとして挙げているマニュアルページもある。
  • 作者(AUTHOR)あるいは、履歴(HISTORY)には、そのマニュアルページのソフトウェアを誰が書いたか、あるいは誰がその開発に貢献したかという情報が書かれている。この部分には、それらの開発者の連絡先が書かれていることも多く、もし彼らの仕事を褒めたいと思えば直接彼らと連絡を取ることもできる(あるいは、そのソフトウェアが本当に好きならば、送金したくなるかも知れない)。それらの開発者から直接助けを得られる可能性もあるが、その場合には彼らは本物の仕事と生活を持っている本物の人間であり、質問に答えるために彼らの時間すべてをつぎ込むことはできないのだということを覚えておいて欲しい。特に、その答えがウェブを検索すればすぐ分かるようなものである場合には。
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