グーグルとマイクロソフト--過去10年の対比、そして今後の展望

文:Jason Hiner(TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子
2008-09-29 08:00:00
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 とは言うものの、状況はGoogleにとってより深刻である。ウェブはGoogleにとって得意分野であるものの、以下のような気がかりな傾向が2つ現れてきており、同社がウェブ検索での成功をウェブアプリケーションへと展開するにはそういった状況を克服する必要があるのだ。

  1. ソフトウェアをベータから製品へと昇格させることができない。
  2. 優れたソフトウェア開発者の雇用や定着率に関して問題がある。

 ここで、これらの問題についてもっと詳しく見てみることにしよう。

 Googleが同社のプログラムを「永久にベータ版」にしておくことに対して、特にIT技術者の間で、批判が高まってきている。そういった行為は、プログラムに対する期待感を低下させ、批判をかわすための言い訳だと受け取られているのだ。詰まるところ、ソフトウェアに問題があったとしても、単に「何を期待しているのか。これはまだベータなのだ」という回答を返すことはいともたやすいのである。

 さらに悪いことに、永久にベータ版という問題は、Googleがプロセスや規律、組織の面で問題を抱えているという証拠とも捉えられている。Googleは、創造性やイノベーションを育む自社のフラットな組織構造に誇りを持っている。そして、そういった組織であるが故に生み出された製品や開発の成功例が多いということも事実である。しかし、カオスの縁に組織を留めるというこのアプローチは、Googleが大規模なソフトウェア製品開発の最終段階において、責任を持ってその品質を保証する製品版のリリースにこぎ着けられない一因となっているのだ。

 そしてまた、品質管理の問題は、Googleの抱えるもう1つの大きな問題、すなわち人材雇用面での問題に関連しているのだ。Googleは食事や交通手段を無料で提供したり、職場にペットを連れてくることを許可するなど、従業員への手厚い待遇を用意しているため、働きたい会社として高く称賛されていることを思えば、このことは最初は不可解に感じられるかもしれない。また、Microsoftは1990年代に数多くのIT技術者から最も働きたい会社と目されていたものの、21世紀に入ってからは技術者の人気を集めているのはGoogleとなっているということも事実である。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]