OSのアップグレードでつまづく10の要因:いまも「お守り」は手放せない?

文:Jody Gilbert 翻訳校正:吉井美有
2008-01-22 12:00:00
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 新しいOSへのアップグレードは、自宅の個人用PCであれ企業オフィスにある膨大な数のワークステーションであれ、大変な作業となる可能性がある。そして、新OSへとアップグレードする理由が新たな機能を利用するためであろうと、新しいアプリケーションを利用するためであろうと、あなたもご存知のように、うまくいかない可能性のあるものごとは必ずどこかに存在する。そのため、アップグレードには不安がつきまとう。本稿では、こういった潜在的な問題のいくつかに目を向け、それらを防ぐ方法や問題発生時のワークアラウンドを解説している。

#1:性能不足のハードウェア

 一般的に、新しいOSでは従来のものよりも高性能のハードウェアが必要となる。旧OSで問題なく稼働していたシステムであっても、新OSを稼働させると動作が格段に遅くなったり、まったく動作しなくなったりする可能性がある。だから、アップグレードを行う「前に」ハードウェア要件を確認しておくようにしよう。ほとんどの場合にはメモリ増設が必要だし、場合によってはより高速なプロセッサが必要になることもある。また、他のコンポーネントのアップグレードが求められる場合もある。例えば、Windows VistaではAeroインターフェースをサポートするために相応のビデオカードが必要となる。

 新しいOSをインストールした後でパフォーマンス不足を感じたとしても、必要なハードウェアアップグレードを行える可能性がある。しかし、その新OSを稼働させるために複数のコンポーネントをアップグレードする必要があるという場合には、新しいコンピュータを購入する方が安くつく可能性もある。そしてもちろん、システムがノートPCである場合には、新OSを稼働させることのできるレベルにまでハードウェアをアップグレードすることは難しいし、不可能である場合もある。

#2:セットアップ時のエラーやフリーズ

 最悪の筋書きはおそらく、アップグレードの途中でセットアッププロセスが失敗することだろう。その場合、旧OSも新OSも使用できない状態になり、コンピュータの煉獄から抜け出せなくなってしまう。

 こうなる原因として、ディスク容量の不足が考えられる。Microsoftの定めたシステム要件によると、Vistaのエディションのうち、Home Premium、Business、Ultimateでは、少なくとも15Gバイトの空き容量を有する40Gバイトのハードディスクが必要となっている。ディスク容量がこれに満たない場合であってもインストールは可能かもしれないが、問題に遭遇する可能性がある。

 また、別の原因としてハードウェアの問題も考えられる。例えば、VistaはXPよりもRAMモジュールの不良を敏感にとらえるようだ。このため、不良のRAMを交換したり取り除いたりすれば、セットアップが問題なく進むことがある。このほか、ハードディスクや、インストールメディアがセットされている光ドライブが問題の原因となる場合もある。これについては、OSのインストール先ハードディスクを選択する前にハードディスクのドライバをインストールすることでこの問題を解決したというユーザーもいる。

#3:ドライバの問題

 ドライバの問題は、OSのアップグレードに関係するさまざまな種類の問題を引き起こす最もよくある原因の1つである。インストールプロセスを完了し、OSを起動できたからといって、すべてがうまくいったとは限らない。新しいOSではサウンドカードが動作しなくなっているかもしれないし、印刷ができなくなっているかもしれない。こういったトラブルの原因は、たいていの場合ドライバにある。

 最初に行うべきことは、該当ハードウェアコンポーネントのベンダーのウェブサイトにアクセスし、ドライバがアップデートされているかどうかを確認することだ。残念なことに、ベンダーが新OSに対応したドライバをリリースしない場合もある。特に古いデバイスではそういったことが多い。これは技術的な問題ということもあるが、ユーザーに新しいカードやプリンタを買わせることでベンダーは利益を得ているのだという皮肉な見方もある。

#4:アクティベーションのエラー

 新しいOSのインストールを終えた後、アクティベーションの際に「そのWindowsは正規版ではない」と告げられるよりも悪いことがあるだろうか?Windows XPやWindows Vistaを始めとするMicrosoftの最近のOSではWindows Genuine Advantage(WGA)テクノロジが採用されており、インストール後に(ある種のハードウェアコンポーネントをアップグレードした後にも)アクティベーションを行う必要がある。Vistaでは、インストール後30日以内にアクティベーションを行わないと機能限定モードとなり、Aeroインターフェースなどの高度な機能が使えなくなってしまう。

 しかし、VistaのService Pack 1(2008年第1四半期にリリース予定)では、正規版でないVistaを検知したシステムは警告画面を表示するが機能を無効化しないように、振る舞いが変更される予定だ。とはいえ、海賊版対策のための仕組みに誤って引っかかってしまったユーザーにとっては、警告画面でさえもわずらわしく思えるだろう。

 あなたのコンピュータで検証ツールが動作しない場合(そしてそのせいでアップデートのダウンロードができない場合)には、まずWGA診断ツールを実行してみるべきである。

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