現時点での「日本語向けEPUB進捗状況」をまとめる

海上忍
2010-11-17 12:10:19
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 日本語の話者はほぼ日本人のみで構成され、日本語書籍の市場も日本にのみ存在します。だから日本語の電子書籍は日本国内で閉じていても問題ないという理屈も成り立ちます。

しかし、独自仕様は表示デバイス/ソフトの開発においてコスト高の要因となり、電子書籍が普及する前段階から海外市場に直接アクセスするための選択肢を狭めることになりかねません。

 日本でEPUBが注目を集めたのは、そのような環境下にありながらも「日本語対応の電子書籍フォーマットとして活用できるのではないか」と、多くの人が目算したことにあります。

 ウェブの技術をベースに策定されたオープンな仕様であること、GoogleやAppleなど大手企業の電子書籍事業にフォーマットとして採用されたこともあり、EPUBのフォーマットを日本語書籍で活用できるよう働きかけるべし、という気運が出版やITサービスの分野で活動する人の間で盛り上がり、現在に至ります。

 それにしても、この半年ほどの間でEPUBを取り巻く状況は大きく変わりました。少々難解かつ流動的なトピックではありますが、できるだけ平易に「2010年11月中旬時点における日本語向けEPUBの進捗状況」をまとめましたので、ご一読ください。

標準化プロセスの実態については、ZDNet Japanの特集「標準化プロセスの現場から」もご参照ください(編集部)

縦書きサポートは確定、なれど目指すはCSS 3論理プロパティ

 EPUBの仕様は、現行バージョンの2.0.1から次世代の3.0へ向けて動き出しました。日本の有志メンバーは、この3.0のタイミングにあわせ宿願の「縦書き対応」を盛り込もうと、かねてから調整を続けてきました。EPUB日本語対応のもっとも重要な項目であり、縦書きを必要とする国・地域が少ないというマイノリティーとしての立場から、その調整は難航しました。

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