
ガラケーを“EPUBビューア”にする「Wave Text Viewer」
フォーマットの議論に目が行きがちなEPUBですが、実装が進まなければ意味はありません。ハードウェアにしても、スマートフォンとタブレット機ばかり注目が集まる現状のままでいいはずはなく、幅広いデバイスによる対応が望ましいはずです。
今回は、日本国内で流通している携帯電話向けのEPUBビューア「Wave Text Viewer」を開発した合同会社Wave-Makersの代表社員の馬場雄二氏とプログラマの原健太郎氏をたずね、そのビューアとしての特徴と、今後の展開についてうかがってきました。
--「Wave Text Viewer」の特徴を教えてください。
馬場:ドコモとau、ソフトバンクモバイルの携帯電話に対応する、EPUBビューアアプリです。本の閲覧に近い、シンプルな操作感を重視するという基本姿勢で開発を進めました。簡単に文章を読める、このコンセプトを大切にしようと。すでに携帯小説ビューアはいろいろありますが「操作がよくわからない」という指摘があるように思います。そのために、カーソルの概念を排除しているのですよ。
画面遷移するときの表示効果など電子書籍らしいユーザーインターフェースには、独自開発のライブラリ「Wave UI Framework」を使用しています。現在のところ、ドコモ端末はDoja 5.0以降、かつ画面表示領域が縦長の131機種に対応していまして、ソフトバンクモバイルとauの端末にも近々対応する予定です。
--カーソルの概念がない、とはどういう意味でしょう?
馬場:(十字キーの)右を押したら次のページへ進み、左を押したら戻る。これがもっともシンプルだろうと。タッチパネルでしたら、文字列の選択や範囲指定もできるのでしょうが、日本の携帯電話では複雑な操作は難しいと思います。現在のバージョンでは、ブラウザリンク機能の搭載を見送り、とにかく美しいレイアウトで操作を簡単にすることを心がけました。
--なるほど。ブラウザに飛ぶためには、リンク位置を指定する必要があり、そうなるとカーソルの概念が必要になってUIが複雑化する、というわけですね。
馬場:そうです。画面の縦、横の切り替えや文字サイズの調整など、設定画面を呼び出したとき以外は、十字キーだけで読み進めることができます。
--ところで、ページめくりのアニメーション効果ですが、この速度は調整できますか? 電子書籍が物珍しい時期はともかく、慣れてくるとアニメーション効果がジャマに感じる、という声も耳にします。
原:現状、できません。アニメーション処理を変える、たとえば表示速度を選択できるようにすることも考えましたが、とりあえずは現在のアニメーション処理で統一しました。タッチパネルを搭載しない日本の携帯電話の場合、片手でほとんどの処理が可能ですし、iPhoneほど気にならないのではないでしょうか。ただ、要望が多ければ、表示速度などカスタマイズについては次期バージョンで検討したいと思います。
--携帯電話ならではの制約はありますか?
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