Googleエディションの登場でムック形態の雑誌が増える

海上忍
2010-07-12 19:02:04
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 オフライン機能は目下開発中につき、詳細は明かされませんでしたが、ビューアにはHTML5の技術を利用するとのことです。

 この「HTML5」というキーワード、ともすればスルーしそうになりますが、そこには“Apple製品に対する現実的対応”が透けて見えます。GoogleとAppleは、HTML5の

 このHTML5で行くというコンセプトは、オフライン時の閲覧に配慮するという点でも現実的です。HTML5には、ローカルストレージ(データベース)とアプリケーションキャッシュという2種類のキャッシュ機能がありますが、Googleブックス/エディションのビューアには後者が利用されるはずで、容量に制限がない(ブラウザの仕様による)ことから、移動中にページを捲れない、ということはなさそうです。

 前置きが長くなりましたが、ビューア機能をHTML5で実装するというGoogleの判断は適切だと考えます。そこで閲覧できるコンテンツがスキャンしたラスターデータだと、筆者を含め落胆する読者は少なくないとは思いますが。

ムック形態の雑誌が増えるかも?

 Googleブックス/エディションでは、雑誌や日刊紙は考慮されないそうです。日刊紙の取り扱いはどうするのかという出席者からの質問に対し、Googleの担当者は「システム的には雑誌も検索可能ですが、販売システムはありません」と明言していました。多数の著作権者が存在する雑誌/日刊紙まで含めてしまうと、権利処理が複雑になり契約が複雑になる事情が背景にあるようです。

 ところで、ムック(雑誌コードで出版される出版物)は書籍扱いされるとのことで、Googleブックス/エディションでの取り扱いが可能です。となると、そのあり方も変わるかもしれません。定期刊行の雑誌を維持するコストはかなりのものですが、返品期限のないムックであれば(一部版元を除き返品自由ではありますが)、書籍のように長いスパンでの販売計画を立てられます。それに、紙とオンライン両方での広告収入も見込めます。Googleブックス/エディションに本腰を入れる出版社が現れたら、ムックに移行する雑誌が増えるかも……などと考えた次第です。

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