日本語EPUBの仕様策定をJEPAが主導する事情--事務局長の三瓶氏に聞く

海上忍
2010-06-04 17:49:00
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誰が「日本語EPUB」の標準化を?

 EPUB 2.1策定に向けた作業部会を発足するにあたり、IDPFは4月6日に次期EPUBへ向けたコメントの募集を実施しました(リンク)。そこには、JEPAがとりまとめた「EPUB日本語要求仕様案」が持ち込まれ、これから検討されようとしています。

 ところで、そもそもの話として、なぜJEPAが発案するのか、日本語文化にもかかわる課題を非公的機関が担うのか、などという疑問もあるかと思います。まずはこのあたりからJEPAの方に話を聞いてみました。

海上:どの組織が主体となりEPUBの日本語対応を進めるべきだと思いますか?

三瓶:日本側の主張を「大きな声」で発言できる人、組織であればいいのだと思います。出版社や電機メーカーから、「なぜJEPAが?」という声があがっていることも承知しています。しかし、(出版社らに)情報の蓄積があるのか、適任者がいるのか、実際に汗をかけるのかといえば……疑問ですね。

海上:ワーキンググループに参加して大量の文献に目を通し、発言していかねばなりませんものね。

三瓶:そう、積極的に関与しなければ。それをできる人は限られます。日本語書籍の話だけをするわけではなく、W3C全体を含めた世界レベルのいろいろな要求の中で話を進めなければなりませんから、その辺りの経緯を知り、キーパーソン全員を知っているようでないとできないわけですよ。JEPA周辺には適任者がいまして、放っておけないということで(JEPAによるEPUB日本語要求仕様案策定作業が)始まったのです。

海上:「なぜJEPAが?」という声に対しては、いかがでしょう。

三瓶:JEPAという組織の性格上、出版社方面からの声が届きやすい環境にあるわけですが……。逆に「なぜ?」と疑問を感じてしまいますよ。意見や考えがあれば、我々を利用すればいいだけなのですから。

海上:(IDPFメンバーの)ボイジャー代表取締役社長の萩野正昭氏は、主張したいことがあればIDPFのメンバーになり作業部会に参加すればいい、声を出して動かなければダメだ、と明快な意見をお持ちでしたが。

三瓶:そうですね、発言して汗をかかないことには前に進めません。こちらでは、JEPA名義でIDPFのメンバーとなり活動しています。最近では凸版印刷など、JEPA会員の中にも、IDPFに直接参加している企業があります。iPadの登場などでEPUBが脚光を浴びたためか、ここ数カ月で急に増えた印象です。

(続く)

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