日本電子出版協会の「EPUB日本語要求仕様案」を読み解く

海上忍
2010-04-13 08:00:00
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 先日、日本電子出版協会(JEPA)により「EPUB説明会」というセミナーが開催されました。そのときの資料はJEPAのウェブサイトにアップロードされていますので、関心がある方は是非ご一読を。

 そのセミナーですが、メインは4月1日に公開された「Minimal Requirements on EPUB for Japanese Text Layout」(EPUB日本語要求仕様案)の解説と言っていいでしょう。連載の主旨として、EPUBで日本語をどう扱うかは避けて通れない問題ですから、今回はこちらを取りあげてみます。

日本におけるEPUBの現状について

 日本語要求仕様の各論へ進む前に、日本におけるEPUBの現状について整理しておきましょう。この部分に関する理解なしには、話が前へ進みません。

1.国際化は考慮されているがローカライズは不十分

 現行EPUBフォーマットのうち、コンテンツについて定義した「Open Publication Structure v2.0」では、閲覧ソフトがUnicode(UTF-8/UTF-16)すべての文字を適切に解析しなければならないと定めているため、実質的にUnicodeでの文字符号化が義務付けられています。その結果、日本語などマルチバイト文字を扱うことは可能ですが、縦書きやルビといった日本語書籍でよく用いられる付帯ルールは考慮されていません。

2.いま動かなければ“次”に反映されない

 このタイミングで日本語要求仕様案が出されたことには、理由があります。目下のところ、International Digital Publishing Forum(IDPF)はDAISYコンソーシアムなどの団体と連携し、次世代規格(EPUB3)の策定を進めているため、早めに手を打たないことには現状のままという可能性が高くなります。

EPUB日本語要求仕様案について考えた

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