マイクロソフトが提示する「21世紀の教室」

三浦優子
2012-11-13 19:50:00
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 日本マイクロソフトは11月13日、都内で記者発表会を開催し、PCやソフトウェア、インターネットを活用することで若者の進学、就労、起業を支援する施策「YouthSpark」を日本で開始すると発表した。マイクロソフトが全世界で展開する施策で「若者に変化してもらうことで、世界を変化させる火花になってほしいと願いを込めたプログラム」(マイクロソフト インターナショナル プレジデント ジャンフィリップ・クルトワ氏)だ。

 日本マイクロソフト内に開設された「21世紀の教室」も公開され、Windows 8を搭載したタブレットPCを一人一台環境で利用した中学生の模擬授業が行われた。

マイクロソフト インターナショナル バイスプレジデント ジャンフィリップ・クルトワ氏
マイクロソフト インターナショナル バイスプレジデント ジャンフィリップ・クルトワ氏

 YouthSparkは日本法人がこれまで実施してきたニートや障がい者支援など「チャレンジ支援」、学校に対する学習環境支援策である「21世紀の学習環境づくり」、スタートアップ起業育成などを含む「高度人材教育」を統括するプログラムだ。

 「これまでにも色々な活動を行ってきたが、今後はYouthSparkという1つの傘の下に統合し、従来から提供してきたプログラムの内容を強化することに加え、新しいプログラムも提供していく」(日本マイクロソフト 代表執行役社長・樋口泰行氏)

 マイクロソフトがワールドワイドでこの施策を実施する狙いをマイクロソフト インターナショナルのバイスプレジデントであるクルトワ氏は「全世界的に若者の失業率の高さが問題となり、教育機会がない若者の増加やワーキングブプア率の高さなどが問題となっている。そこでマイクロソフトとしては各国の政府、自治体、教育機関、非営利団体、業界、企業と連携し、今後3年間で全世界3億人の若者を支援し、若者の機会創出に貢献することを目指し、YouthSparkを実施する」と説明した。

日本マイクロソフト 代表執行役社長・樋口泰行氏
日本マイクロソフト 代表執行役社長・樋口泰行氏

 日本の教育現場を視察したこともあるクルトワ氏は、同施策を日本で展開することで「日本は世界のテクノロジーリーダーであり、教育を強化することで次世代指導者の育成につながるだろう」と指摘した。

 具体的にはチャレンジ支援策の1つとして、2010年1月より3年間実施してきた「ITを活用した若者就労支援プロジェクト(通称:若者UPプロジェクト)」を継続・強化。新規12団体を含む合計30のNPO等公益法人とパートナーシップを結び、13歳から39歳までを対象にITスキル向上のための勉強会を実施する。将来の雇用につながる、スキルを養成する。

 ITスキルを学ぶための講習会は、2013年4月から2014年3月末までに6000人が受講することを目標としており、さらにウェブサイト経由で支援者向けのテキスト、運営マニュアルを提供するなどの活動を行うことで、10万人がITスキルを学ぶ体制を目指す。

“21世紀の教室“ 提案の技術背景
“21世紀の教室“ 提案の技術背景

 高度人材育成策としては、これまで「イマジンカップ」の名称で実施してきた技術系の大学生・高専生・専門学校生などを対象としたコンテストを、Windows 8アプリコンテストとして進化させる。2012年冬から、複数のWindows 8用アプリコンテストを実施。コンテストやメンタリングなどの活動を通じ、学生たちのアプリおよびクラウド開発環境構築や、開発技術向上、グローバルIT人材としてのキャリア形成を支援する。

 コンテストで発掘された優秀なアプリ製作者に対しては、Windows Storeでのグローバル展開や、事業化の支援も予定。これらの学生向けの活動に加え、すでに実施しているITベンチャー向けの各種支援策を通じ、今後3年間で日本の学生やベンチャー企業による新規アプリ1000以上の創出を目指す。

 初等中等教育機関・自治体の教育関係者向けには、日本マイクロソフト 品川オフィス内に開設される体験型施設「21世紀の教室」を利用した模擬授業を行う。この施設は、学校の普通教室で最新のICT環境を使った授業シナリオを、模擬授業形式で例示。Windows 8 タブレット、Office 365 for Education、電子黒板などWindows 8 用に開発された各種デジタル教材や授業支援システムなどの最新環境がそろっている。

 授業シナリオは、個別学習や協働学習など、日本の教育事情に即した形で作成されており、マイクロソフトが考える「21世紀の教室での学びの姿」を体験することができる。マイクロソフトではパートナー企業とも連携し、2年間で1000教育委員会へこの取組を紹介する計画だ。

公開された「マイクロソフト 21世紀の教室」模擬授業
公開された「マイクロソフト 21世紀の教室」模擬授業
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