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HTML5、サーバサイドJavaScript、Hadoop、NoSQL--2011年のテクノロジトレンドを振り返る

五味明子
2011-12-31 16:00:00
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Hadoop - 軽やかなステップを踏み始めた黄色い巨象

 エンタープライズ業界で今年もっとも注目されたバズワードはやはり「ビッグデータ」だろう。だがこの言葉、いまだ定義があいまいで、アナリストや開発ベンダーによって異なる説明がなされることも多い。現在のところ、非構造化データを中心とする、ある程度の容量をもったデータのかたまり、と説明されることが多いようだ。

 そして、大量の非構造化データを扱う技術としてクローズアップされたのが黄色い象のアイコンでおなじみのオープンソースプロジェクト「Apache Hadoop」である。バッチ処理を高速化する並列分散処理技術として数年前から注目度は高まっていたが、FacebookやYahoo!、eBayなどの大規模事例が明らかになったこともあり、ビッグデータ時代を象徴する技術として語られる機会が格段に増えてきた。

 Hadoopは大きく分けて、分散ストレージファイルシステムのHDFSとプログラミングモデルのMapReduceから構成されている。複数のマシンをあたかも1つのストレージとして扱うことができるHDFSは、一部のマシンがダウンしてもデータロスしないように設計されており、データ量にあわせてスケールしやすいことが特徴だ。オープンソースであるため、CPU/コア数ごとの課金ということに悩まされることもない。

 Hadoopの普及を妨げる問題があるとしたら、最大のものはMapReduceに長けた技術者が不足していることだろう。MapReduceはMap、Shuffle、Reduceという3つのフェーズに分かれるが、この3つを自在に操れる技術者はワールドワイドで見ても数少ない存在だ。このため、EMCやOracle、IBMといったビッグプレーヤーも含めていくつかの開発ベンダーがHadoopの実装を2012年にリリースしていく予定となっている。

 個人的に注目したいソリューションとしては、シリコンバレーのベンチャー企業MapRの技術を取り入れたEMCの「Greenplum HD」、国産ではノーチラス・テクノロジーズが中心となって開発しているオープンソースのフルスタックフレームワーク「Asakusa Framework」を挙げておく。

NoSQL - Hadoopと並ぶビッグデータブームの立役者

 NoSQLもまた、ビッグデータブームを支えた技術としてHadoopとともに大きく注目された存在である。SQL構造をもたないNoSQLは、RDBMSに比べて非構造化データを扱いやすく、スケールアウトしやすいことからビッグデータの処理に向いているとされている。

 Oracle、IBMなどもNoSQLソリューションの提供を行っているが、これらの大企業はRDBMSをメインの製品にしているため、NoSQLとの棲み分けに苦労しているような印象を受ける。当面はRDBMSを補完するポートフォリオとしての提供が続くだろう。

 一方で2011年に元気だったのはオープンソース系のNoSQLソリューションだ。MongoDB、Apache Cassandra、CouchDB、HBaseなど、多くのNoSQLの名前が今年、メディアを賑わせた。

 なかでもひときわ目立ったのがC++をベースとするドキュメント指向型のMongoDBである。シリコンバレーに本拠を置く10genを中心に開発が進められており、RDBMSの機能性はそのままに、KVSのパフォーマンスを活かすことを狙いとしている。DisneyやGitHub、New York Timesなど、パフォーマンスを要求される大規模サイトでの採用が目を引いた。

 NoSQLの台頭により、既存のRDBMSは勢力を失うのか?といった疑問が呈されることもあるが、NoSQLはSQL(RDBMS)を否定する存在というよりも、むしろSQLのオルタナティブと位置づけて見たほうがよい。「No-SQL」というよりは「Non-SQL」といったほうが理解しやすいだろうか。2012年はRDBMSとNoSQLの共存や補完関係が注目されるケースが増えることを期待したい。

2012年のモバイルデバイスの急増に備えよ

 以上、多分に独断と偏見が入った2011年のテクノロジトレンドを振り返ってみた。ここでは取り上げられなかったが、2012年も引き続き動向をチェックしておきたい技術としては

  • Jenkins
  • OpenStack
  • OpenFlow
  • クライアント仮想化技術

 などが挙げられる。モバイルデバイスの普及がより進むと見られる2012年、スマートフォンからあらゆるデータにどこからでもつながるようになるケースがさらに増えるだろう。そうしたニーズに応えるために、これらの技術がよりブラッシュアップされることを期待したい。

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