楽天流、人材・組織づくりの極意--教えるのではなく、気づかせること

大川淳
2009-09-04 12:27:01
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自分でつくるから責任感も出てくる

 エンジニアの位置付けも変わってきた。かつては「楽天市場、オークション、トラベル、広告など、事業ごとに開発部署があったが、2006年からは各部門のサービスを構築する業務をグループ横断的に実行し、ノウハウを共有して有機的に連携しながら活動する部署」としている。

 このような編成により、エンジニアという資源を効率的に各事業へ配置することが可能になり、さらに事業側と開発側がじっくり協議し、一方は企画するだけ、他方は開発業務を遂行するだけというようなことが起こらない体制を整えている。

 開発については、もう1つ根本的な原則がある。それは、開発を他の企業に委託しない「内製主義」だ。

 「自分たちでつくるから、やりきろうとする責任感も出てくる。自分たちが成長していかないと、ニーズに応えられない。求められる高さを超えるレベルにならなければならない」ことが、同社の開発力と社員の能力を同時に高める原動力になる。

 杉原氏は、インターネットサービスを成功させる秘訣と、会社に構造問題をもたらさない秘訣は、ほぼ同様であると主張する。前者は「人のポテンシャルのエナジーを注入するサービス」であり、後者は「社員のポテンシャルにエナジーを注入できる業務、経験、環境」であるという。

 「ちょっと、後押しして、くせになるきっかけを提供し、小さな成功を実現させると、ちょっと嬉しくなる」という流れが基本だ。そして、これも「教えてやらせるというよりは、継続的に気付かせて、意識させる」考えが底流にある。

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