楽天流、人材・組織づくりの極意--教えるのではなく、気づかせること

大川淳
2009-09-04 12:27:01
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 新人事制度を導入するにあたり、楽天は多くの社員のヒアリングを実施した。すると「仕事を通して成長したい、一流になりたい、との声が多かった」という。

 そこから導き出されたのは「Keep Growing――成長する人、成長する会社、『自走する社員であれ』」という方向性だった。

 具体的には、格付(資格)制度を導入し、スタッフ、管理職の階層分け、職位と格付の分離を実行した。それぞれの格付の人数を定率・定数管理し、総額人件費をコントロールする。人事異動、部門間交流を容易にして縦割りの弊害を排除する。格付によって能力が明確化し、各員のキャリアもみえやすくなる、といった狙いがあった。

 これにより、スペシャリストでも顕著な成果を上げれば、格付が高くなり昇進する。これは成果主義の適用だ。ただし、結果を出しただけでは昇格要件を満たすとは限らない。また、役職と格付の分離により、ある部門の部長とリーダーが同じ格付ということもあり、別の部門では事業長と部長が同じ格付ということもありうる(役職は上位から、事業長、部長、リーダーの順)。

 役職が上がれば報酬も連動するのではなく、「部長より給与の高い『メンバー』もいる」。だが、この制度では「ある期で結果が出なかったとしても、その評価を次の期まで引きずらない」ことが特徴といえるだろう。これも各人の成長を加速させる狙いがある。「自分の状態をきちんと把握して、目標との差分を埋めていくという企業文化づくり」がその背景にあるのだ。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]