「ITを武器に社員力を上げれば企業は良くなる」--カルビーの企業戦略

大川淳
2009-08-17 17:03:01
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 パソナテックは「グローバル時代を生き抜く『人材・組織×IT」戦略カンファレンス」を東京・千代田区で開催した。「ITによる組織パフォーマンスの向上」と、「ITエンジニアの活用」という切り口で、事業の最前線で活躍する多彩な人物が、IT戦略やIT人材のマネジメントの最新事情を紹介した。

 本セミナーには、カルビー 相談役で、元同社 社長兼CEOでCIOも兼務していた中田康雄氏が登壇し、「ビジネスイノベーションとIT戦略 〜カルビーにおけるIT活用と人材エンパワーメント〜」と題し、同社が実践してきたIT戦略の背景とその成果、ポイントについて解説した。

ITを武器に社員価値の向上を目指すカルビー

カルビー相談役 中田康雄氏 カルビー相談役 中田康雄氏

 カルビーでは経営戦略として「社員価値の向上」を中核に据えている。この戦略を基盤に、ITを活用したマーケティング、生産・流通システム、顧客本位を3本柱とし、イノベーションを展開していくことを基本方針としている。

 中田氏は「人によって企業は成り立つ。社員のスキルアップがすべてを良くしていくわけで、社員の力を強化していくことにITが武器として使われる。お客様本位のマインドをベースに、マーケティングを行い、生産と流通に活かす。このサイクルをまわしていくためにイノベーションが必要となり、それは商品の価値を向上させる。さらに魅力ある商品を効果的に届けるため、サプライチェーンなどのイノベーションが求められる」と語り、「イノベーションの連鎖がビジネス全体を良くしていくことにつながる」ことを強調した。

 中田氏は、「ITはうまく使えば人の力を100倍にすることもできる。これがIT活用の真髄であるとの信念を持つことが重要だ」と訴えている。

カルビーの経営戦略には「社員価値の向上」が中核にある(画像をクリックすると拡大します) カルビーの経営戦略には「社員価値の向上」が中核にある(画像をクリックすると拡大します)

 同社は1964年に、いまや定番商品である「かっぱえびせん」を発売。これが「成長の起爆剤」(中田氏)となった。1975年には「ポテトチップス」に参入、1988年にはシリアル商品の販売に着手、現在は「フルーツグラノーラ」などを販売している。

 「その後も『じゃがりこ』『Jagabee(ジャガビー)』などを世に出し、イノベーションを続けている。およそ10年ごとに、プロダクトイノベーションをしている」(同)

ジャガビーが切りひらいたイノベーション

 「ジャガビーではポテトチップスと異なるSCMが必要になった」(同)ことから、世界市場に進出することになった。ジャガビーには生産拠点と消費地を分離するというイノベーションがあったのだ。

  • 新着記事
  • 特集
  • ブログ