オバマ大統領に学ぶ演説テクニック--Yes, you can!

文:Michael Fitzgerald(Special to BNET) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子
2009-05-12 08:00:00
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 バラク・オバマ大統領が大統領選を戦っていた際、ほとんどの企業幹部は同氏に投票する気がないとしていた(英文記事)ものの、彼らとてその説得力に富んだ話し方には憧れたはずである。オバマ大統領のように演説することなど不可能だと思うかもしれないが、Shel Leanne氏の手による時宜を得た書籍『Say It Like Obama』には、「yes you can」(あなたにもできる)と書かれている。

 Leanne氏は同書において、オバマ大統領の演説を、演壇に歩み寄る際のボディランゲージから、修辞的な手法、いくつかの独特な身振りにいたるまで分析している。Leanne氏の目的は、読者が自らの話し方を改善できるよう、誰でも使えるような、よく知られた修辞的手法に焦点を当てることにある。

 Leanne氏はこの書籍の冒頭で、2004年の民主党大会におけるオバマ候補の基調講演を分析している。なお、Leanne氏の分析を読みながら、この時の様子を実際に視聴してみるのが良いだろう。ウェブ上には数多くの動画がアップされているが、このリンクをクリックしてもらえれば演説の最初から最後までを視聴することができる(ただ、この動画はカメラが時々、オバマ氏ではなく聴衆に向けられている点、そして筆者のシステムでは再生が途切れがちであった点が残念である)。

 Leanne氏はオバマ大統領のスタイルについて以下のように8章に分けて語っている。

1.信頼と信用を勝ち取る:ボディランゲージや声の抑揚、身振りに気を配り、強力な第一印象を残すようにする。

2.聴衆との垣根を取り払う:どんな人がいても適切に対処し、共通の夢や価値観、共有している過去を見出して、心に響く言葉を紡ぎ出す。

3.聴衆の心を掴む:聴衆を知り、メッセージの内容を彼らに合わせて変更する。

4.ビジョンを伝える:できるだけ多くの人にメッセージが伝わるよう、具体性のある言葉を選び、聴衆にとって親しみのあることがらを引き合いに出したり、逸話を語ったり、キャッチフレーズを用いたりする。

5.ポイントを絞る:伝えたいテーマを押さえ、明確にしたうえで、それらに焦点を絞る。そして言葉の繰り返しを効果的に用いるとともに、声の調子や話す速度に気を配る。

6.納得させる:いかに聴衆の同意を得るかや、論理をいかに展開していくか、反対意見にどう対処するかといったことを重視する。

7.批判に対して正面から立ち向かい、それに打ち勝つ:目標を明確に定めたうえで、謙虚かつ潔い態度をとるとともに言葉を選ぶことで流れを変え、けじめをつける。

8.人を動かす:徐々に雰囲気を盛り上げていき、心に刻みつけたい言葉やスローガンを繰り返し、インパクトのある終わり方をする。

 なお、この書籍では各章がサマリで締めくくられている。

 一方、この書籍では期待の管理について触れていない。もっとも、書籍を読んでかたちだけ真似ても、オバマ大統領のような素晴らしい演説を行うことはできないだろう。オバマ大統領でさえそのような道をたどってきたわけではない。オバマ大統領の当意即妙な応答の素晴らしさが、あらかじめ用意していたコメントを返す際とほとんど変わらないということは、Leanne氏が挙げている例を見ても明らかである。とは言うものの、これは素晴らしい演説を行うということとはまったく別の話である。

 ともあれ、オバマ大統領や、ウィンストン・チャーチル元英首相といった名演説家のテクニックを学ぶことで、あなたの演説をより良いものにすることは可能である。チャーチル元首相は咳払いや水を飲むタイミングだけではなく、より自然に聞こえるよう、言葉にまごつくタイミングまでを原稿に書き込んでいたのだ。もちろん、練習もしていた。

結論:『Say It Like Obama』を読み、そのテクニックをものにすることで、あなたの演説スキルはより素晴らしいものとなるはずである。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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