ITリーダーが陥りがちな5つの誤った考え方

文:Ilya Bogorad 翻訳校正:石橋啓一郎
2009-04-07 08:00:00
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3.資源不足だ

 これはあらゆる所にある不満であり、私はこの言い訳をする多くのITリーダーに会っている。これが起こるのは、自分が何をしているのか理路整然と説明できないスタッフがいる組織や、各プロジェクトに10人のプロジェクトマネージャがいたり、些細なことにも何日もの打ち合わせが必要だったり、動いているプロジェクト10件のうち8件にはビジネス的な価値がなかったりする組織だ。

 優先順位をつけることができなければ、十分な時間、スタッフ、予算を手にすることは絶対にできない。重要なのは、手元にある資源を、ROIを最大にするように使っているかどうかだ。

4.プロジェクトの承認には、経費を削減するか収益を上げる必要がある

 私は、5、6年の間経費削減モードだったある組織を知っている。この組織では、鉛筆削り1つ買うにも、CFOの許可をもらう必要があった。この状態が何年も続いたあと、ようやく資金が利用できるようになり、この会社は成長する方法を模索し始めた。しかし、1つ問題があった。その企業のあらゆるレベルの経営者は、成長という観点から物事を考えることができなくなっていたのだ。彼らのイノベーションを起こす能力は消えてしまい、市場において大胆で奇抜な動きをすることが適切な場面でも、思いつくことができるのは無難で低コスト、低価値な取り組みだけだった。手堅く計画する能力も悪影響を受けており、必要な予算を調達できるにもかかわらず、プロジェクトの人員は不足し続けた。

 単純に費用と便益の金銭的な面だけに意識を向け、すべてのプロジェクトに直ちにプラスのROIを出すことを義務づけたら、組織のイノベーションを殺してしまうだろう。考えてみれば分かることだ。何か提案をするたびに、すぐに金銭的な利益に関する評価を下されるとしたら、革新的なことを言いたくなることなどないだろう。

 私が以前書いた、ドルマークで表せない費用と便益について書いた記事も参照して欲しい。

5.困難な時期こそ、費用を削減しなくてはならない

 分別のある財務管理は、いいときも悪いときも常に必要だ。しかし、これを忘れないで欲しい。1セントを切り詰めていったところで、成功することはできない。そういうことはあり得ないのだ。

 今日のIT部門が作り出せる最大の価値は、些細で、しばしば愚かでもある経費削減にあるのではなく、イノベーションやビジネスの連携、戦略的な考え方にある。今日では、これまで以上に新しいアイデアや大胆な発想、ビジネス上の優先順位への理解、そして今日の逆境ではなく明日のニーズについて考える能力が必要とされている。回復のための準備はできるだろうか?私の予想では、多くの組織は、出走ゲートを出たときにはゆっくりしか走れないだろう。

 あなたはITリーダーとして、重要なプロジェクトに対しては、時間や資金、サポートをカットするのではなく投資する必要がある。その一方で、もはや必要のないプロジェクトは完全に放棄しなくてはならない。あなたは部下に対し、常に事業の仕方やその改善方法について批判的に分析するよう求めていかなくてはならない。彼らがあなたをリーダーと呼ぶのには理由があるのだ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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