ITリーダーの決断を助ける3つの指針

文:John McKee 翻訳校正:石橋啓一郎
2009-02-27 08:00:00
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
最新特集【一覧】

 この経済状況は、予算、人事、今後の予測など多くの判断に影響を与えている。状況は厳しい。Federal Reserveが発表した予測によれば、今後状況は悪くなるばかりだ。

 組織のIT部門にいる人間にとっては、これまで以上に判断が難しくなっている。マネージャーの力の及ばないところからの影響、例えば借入枠の変化や事業成績の悪化は、短期的な行動を左右する。他の問題の方が重大だと考える会社のお偉方から、長期的な計画への影響を受けることも多い。判断が必要になり、お偉方が単にその問題をITリーダーに預けて、「君はどうしたらいいと思う」などと聞いてくる場合もあるだろう。

 まだ底が見えない経済不況の中で、コストの高い提案をするのは、誰にとっても難しい。しかし、資金的にも人的資源的にも規模が大きいIT部門にとっては、これは一層困難なことだ。IT部門の責任者と会社の他の部門のリーダーが集まり、各部門の要件をレビューし、会社の長期的な健全さのために最善の判断ができれば最高だろう。残念ながら、そういうことは滅多にない。仮に人が集まったとしても、他の部門のリーダーは全体を優先するような考え方は取らないかも知れない。彼らは自分の部門のニーズのことを重視することが多い一方で、IT部門の責任者は自分の判断が組織全体に影響を及ぼす可能性があることを知っている。では、どうしたらいいだろうか。

 以下に、優秀なリーダーが用いる3つの戦術を説明する。この難しい経済状況の中で指針になるような項目があるかどうか、読んでみて欲しい。

 1.海兵隊の正しい判断を下すための方法論を信じる。米国の海兵隊には、将来のリーダーの教育に使われている「70%の解決(70% solution)」と呼ばれるツールがある。これは簡単に言えば、もし欲しい情報の70%を集められ、必要な分析の70%が終わっており、70%は自分が正しいという確信があれば、それを実施するというものだ。理屈はこうだ。十分筋の通った判断をし、うまく実行すれば、成功する可能性は十分にあるが、何も行動しなければ成功するチャンスはない。そして、もっと悪い判断は、判断しないことだ。

 2.コーチのやり方に学ぶ。すべてのミーティングで、すべての人に対し、質問から会話を始める。コーチは他の人の問題を解決するための最善の方法として、質問をするように訓練されている。そして、企業全体の利益を考えることが大事な仕事の1つであるIT部門の責任者ほど、企業内のコーチとして適任な人物はいない。厳しい状況下では、他の部門のリーダーは自分のニーズに囚われてしまっており、組織全体の長期的な健全よりも、自分の部門を優先してしまっているかもしれない。質問をすることで、よいこと、悪いこと、醜いことを学ぶことができ、最善の決断をする役に立つだろう。

 3.自分の感覚を信じろ、ルーク。直感、本能、「フォース」、これをなんと呼ぶかはともかく、あなたは自分の内側に、判断し行動をするためのものさしを持っているはずだ。あなたはそれをこれまでの人生で、日常的な小さな行動を取る際に常に使っている。それを信頼して、大きな決断を行う際にも使うのだ。懸案の問題に関するわれわれの教育レベルに基づけば、よい判断をすることができるはずだ。もし特定の部門や活動に対応した経験があれば、それだけ他の人よりも素早く判断を下すことができる。ある段階に達すれば、以前持っていた直感と現在の直感との間の違いは曖昧になる。

 私はリーダーは決断を下すために給料を支払われていると考えている。そうでなければ、組織は一日中問題の論点について検討するだけの弁護士でいっぱいになってしまうだろう。

 ITの分野に関しては、IT部門のリーダーがそういった判断を行うには一番よい立場である場合が多い。自分ではそうは思えないとしてもだ。しかし試しにやってみて欲しい。あなたは自分自身に驚くかも知れない。そして他の人も感心させるだろう。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

  • 新着記事
  • 特集
  • ブログ