Javaエバンジェリストが語る「JavaOne 2012 San Francisco」の見どころ ~築き上げられる『未来のJavaの姿』~

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2012-11-19 15:30:00
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 Sun Microsystemsが生み、コミュニティによって鍛え、育てあげられてきた「Java」というプラットフォームは、今やさまざまな分野のコンピューティングにおいてなくてはならないテクノロジーとなっている。OracleによるSunの買収以降も、Javaは引き続きコミュニティの尽力とOracleのリーダーシップによって発展を続けている。

 Javaに関わるコミュニティと開発者にとって、最新のJavaテクノロジーと今後のロードマップに関する情報を一挙に入手できる年に一度の大イベント「JavaOne 2012」が、今年も9月30日から10月4日にかけて、米国サンフランシスコで開催された。


Strategy & Technical Keyoteのセッションでは、Masonic Centerの大会場を聴衆が埋めた。

 今回、日本オラクルからJavaOne 2012に参加したシニアJavaエバンジェリストの寺田佳央氏に、今回のJavaOneにおけるハイライトについて話を聞いた。

原則を守りつつイノベーションを続ける「Java」の未来


日本オラクル シニアJavaエバンジェリスト 寺田佳央氏

 JavaOne 2012のテーマは「Make the Future Java」だ。日本語にすると複数の訳が可能なこのフレーズについて、寺田氏は「Javaの未来を創造する」という意味を引きつつ「今年のJavaOneでも『未来のJavaの姿』が、今も確実に築き上げられていることが、さまざまなプログラムによって示されていました」と話す。

 主に基調講演においては、今後のJavaプラットフォームが目指す方向性として「プラットフォームの完全性」「近代化とイノベーション」「開発生産性の向上」「オープンで透明性のある進化」「コミュニティ活動への積極的な参加」「品質とセキュリティ」という6つのキーワードが示された。

 「Javaは既にエンタープライズサーバからクライアント、組み込み環境までを包括した巨大なプラットフォームになっています。プラットフォームとしての『完全性』というのは、これらすべてのターゲットに対する一貫性を今後も維持していくということを示しています。その一貫性を維持しつつ、進化は止まることなく、今後も続いていきます。『近代化とイノベーション』というのは、時代のニーズに合った技術への対応を、常に継続していくことを示しています。具体的には、急速な勢いで普及を続けているマルチタッチデバイスや、HTML5への対応といったトピックがあります」(寺田氏)

 開発プラットフォームとしての側面を持つJavaにとっては「開発生産性」のさらなる向上も、重要なテーマのひとつだ。Java SE 8においてLambda式による記述を可能にする「Project Lambda」をはじめ、Java EE 7のメッセージングAPIであるJMS 2.0でのコーディングのシンプル化など、さまざまな分野で開発生産性の向上のための取り組みが続けられている。

 あえてJavaOne 2012のキーワードとして「オープンで透明性のある進化」が挙げられている点については、違和感を感じる人もいるかもしれない。そもそもJavaは、ベンダーの枠を超えたオープンな標準化プロセスに基づいて、関連技術の開発や仕様の策定が行われることが前提となってきたはずだ。寺田氏によれば、そうした「オープンな取り組み」を、より多くのJavaに関わる人々に開放していこうという思いが、今回のJavaOneでは強く見受けられたという。

 「今回のJavaOneでは『透明性のある開発』という言葉を多く聞いたのが印象的でした。たしかに、従来からJavaはオープンなプロセスの中で開発が行われていましたが、今回、JCP(Java Community Process)自体の改革を行う中で、これまでエキスパートグループの間で閉じてしまいがちであった議論の流れや仕様化のプロセスを、より広範なJava開発者に開放し、参加してもらいたいというメッセージが強く打ち出されていたように感じます」(寺田氏)

 寺田氏によれば、こうした「さらなる透明性の向上」に向けた取り組みは、Oracleがコミュニティにおけるリーダーシップをとるようになってから、より積極的に進められている印象を受けるという。Javaの仕様策定に関わるプロセスの透明性が高まることは、発展の基礎となるコミュニティ活動の活発化や、Javaに関する情報の流通量の増加につながっていく。そして、コミュニティ内で生まれる情報の増加は、さらなるJavaの「品質やセキュリティ」向上に向けた礎となっていくはずだ。

 この正のスパイラルをさらに加速させるために「日本オラクルでも積極的にJavaに関する情報を提供しながら、日本独自の勉強会やイベントの開催を通じて、日本のコミュニティへの貢献を行っていきたいと考えています。今年の8月に開催したイベントでも、米国本社のJavaエバンジェリストのセッションオランダのJavaチャンピオンによるセッションもあり、盛況でした。また、Javaユーザーの方々が、自ら積極的に情報を発信していきたいと思えるような環境も作っていけるよう、努力していきます」(寺田氏)という。

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