次期JavaアプリケーションのUI構築を担う「Java FX 2.0」

杉山貴章(オングス)
2012-04-20 11:17:00
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 Javaが登場して以来長い期間、デスクトップアプリケーションのUI構築はAWT/Swingがその役割を担ってきた。しかし、その状況も変わろうとしている。

 近い将来JavaFXがJavaに統合されることで、Javaアプリケーション開発者はより効率的にリッチUIの開発を行えるようになる。

JavaFX 2.0に至る経緯

 JavaFXは当初、マルチデバイスに対応したRIAプラットフォームとして登場した。最初に発表されたのは2007年のJavaOneでのことだ。デスクトップアプリケーション向けにHotSpot VM上で動作するJavaFX Desktopの他、CLDCモバイル端末で動作するJavaFX Mobile、テレビやセットトップボックス向けのJavaFX TVといったラインナップを揃え、アプリケーションの開発はスクリプト言語のJavaFX Scriptで行う。そんな構想が掲げられていた。

 最初の正式版であるJavaFX 1.0は2008年12月にリリースされた。その後JavaFX 1.3までバージョンアップを重ね、Windows版とMac OS X版に加えて、Solaris版、Linux版、Windows Mobile版なども公開された。JavaFX Desktopだけでなく、JavaFX MobileやJavaFX TVもリリースされている。とはいえ、開発はスローペースであり、普及が進んだと言える状況でもなかった。

 転機が訪れたのは2010年10月に開催されたJavaOneである。ここでOracleは、JavaFX Scriptを廃止して、JavaFXをJavaのライブラリという位置づけにする方針を発表した。それにともなってJavaFX MobileおよびJavaFX TVは開発が中止され、JavaFX 2.0はデスクトップをターゲットとしてリリースされることも明らかになった。

 つまり、2.0系からJavaFXは完全に新しい形に生まれ変わったことになる。そして、冒頭で触れたように今後はJavaFXがAWTやSwingに代わってJavaデスクトップアプリケーションのUI構築のためのライブラリとして使われるようになる。もちろん、今後もAWT/Swingが無くなるわけではない。これからもAWT/SwingはJavaのコアAPIとしてサポートされるほか、JavaFXで作成したUIをSwingコンポーネントとして埋め込むこともできる。

 とはいえ、Swingの登場は1998年、AWTにいたってはJavaと同じ1995年である。現在のリッチなUIの構築に向いているとは言い難く、今後はメンテナンス的な扱いに留まり、大幅なアップデートは行われないのではないかと見られている。したがって、クライアント分野を扱うJava開発者にとっては、JavaFXを習得することが極めて重要になってくるということだ。

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