トップページにみる日本のウェブデザイン--Yahoo! Japanは「社会の縮図」

冨田秀継(編集部) 長谷川恭久
2008-08-07 21:21:01
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「最高の妥協点」を模索したエンジニア

 最高の妥協点を見つけるというバランス感覚は、技術的な側面からもみることができます。

 JavaScriptやPHPの開発を担当した堀邦明氏によると、リニューアルの際に米国のYahoo! Developer Networkのスタッフから現行サイトのフィードバックを得て、現在、そして将来の日本に必要だと考えられるテクノロジーを実装したそうです。マークアップ、ユーザビリティ、そして広告の三点のバランス感覚が、トップページの形成において最高のパフォーマンスを発揮させるエンジンになったといえます。

堀邦明氏 堀邦明氏

 こうした実装のバランス感覚は、ページに表示されるコンテンツをサポートするためといっても過言ではありません。トップページ企画に携わるメンバーが「Yahoo! JAPANは公共スペースである」ということを強く意識しているからこそ、バランス感覚をもつことが重要ですし、それが実装面だけでなくコンテンツ開発でも見ることができるのです。

人と人が出会う場所としての「Yahoo! Japan」

 Yahoo!のトップページをブラウザのホームに設定していると、意識しなくてもそこにYahoo!があるという状態が多くなります。こうした、なんとなく訪れている方や暇つぶしでアクセスする方が、Yahoo! Japanには少なくありません。そんな時間の隙間を埋めるために、Yahoo!はなにを補助できるのか。海外版と比べるとその違いがよく分かります。

 海外版では最新ニュースが表示されるエリアが2段用意されているのに対し、日本版では上部は同様にニュースですが、下部では「今、旬のネタ」(西田氏)が用意されています。

 毎日、数回更新されるこのエリアは自動生成ではなく、担当スタッフによる手作りコンテンツだそうです。ニュースのヘッドラインとはまた別の、友達や同僚との会話のネタになるものや、時事に関連した情報をタイムリーに用意して、何度も訪れてもらうだけでなく、トップページから次へ繋がるような導線にもなっています。

日米トピックス枠の比較 リニューアル以前から閲覧される頻度が高いYahoo! Japanトップページのキラーコンテンツ「トピックス」。その下にある特別エリアも、今回のリニューアルの見所になってる。旬の話題や気になる情報が特定の分野に偏ることなく配信されているのも、人力での編集ならではだ

 日本のインターネット利用者に向けて様々なチューンナップがされている今回のリニューアルですが、西田氏にとってこれはまだ通過点でしかないそうです。

 なんとなく訪れるという意味での公共スペースは今回のリニューアルで実現されましたが、人と人の接点としての公共スペースという意味では、まだ改善の余地があると言います。

  • コメント(1件)
#1 tomita   2008-08-11 20:13:37
builder編集部の冨田です。いつもご愛読頂きまして、ありがとうございます。
本記事に訂正個所がございます。

3ページ目冒頭に堀邦明氏を紹介する部分がありますが、
事実と異なる説明でしたので、下記の通り修正いたしました。

「マークアップを担当している堀邦明氏によると」

「JavaScriptやPHPの開発を担当した堀邦明氏によると」

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