
HTML5によるアニメーション作成を容易にする「Adobe Edge」
Flash Pro vs Edge
Edgeは、ネイティブでHTML5を扱う新しいツールである。それに対して、AdobeではFlashをベースにしてHTML5コンテンツを生成するツールも提供している。
2012年5月にリリースされたAdobe Flash Professional CS6向けには、「Adobe Falsh Professional Toolkit for CreateJS」という拡張機能が公開されている。これはCreateJSの技術を活用して、Flash Proで作成されたコンテンツを、HTML5ベースのコードに変換して出力するものだ。結果として、Edgeと同様にHTML5をサポートしたWebブラウザで(Flash Playerを使わずに)表示可能なコンテンツを作成できる。
FlashコンテンツをHTML5に変換するツールとしてはWallabyもある。こちらは既存のFlaファイルをHTML5に変換するものだが、実験的なツールであり、サポートされているのは基本的なアセットの変換のみで、オーディオなどのサポートがない。
HTML5アニメーションという目的に対して、複数のアプローチが提供されていることが大きなポイントである。特にFlash ProとEdgeはその使い分けに悩むところだが、これに対してアドビシステムズのデベロッパーマーケティングスペシャリストである轟啓介氏は「どちらがいいとは一概には言えないので、それぞれの目的に対して使いやすい方を選択してしたいただきたい」と語っている。
実感としては、Flash Proを使い慣れている開発者やデザイナーであれば、引き続きFlash Proを使う方のがノウハウを活かすことができる。一方でHTML5、CSS3、JavaScriptに馴染みがある人にとっては、Edgeの方が直感的にしっくりとくるだろう。
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