Google ChromeとFirefox、最新版はともに処理速度が向上
記事の更新(米国太平洋夏時間午後0時):この記事は、「TraceMonkey JavaScript」エンジンを有効にしたFirefoxを用いて行ったテストの結果を反映するために更新されている。なお、SunSpiderを用いたこのテストではFirefoxが最速となっている。
FirefoxとGoogle Chromeの最新ベータ版が公開されたため、GmailやGoogle Docsといった最先端のWebアプリケーションに欠かせないプログラミング言語であるJavaScriptの処理速度をテストしてみることにした。結果は:いずれのブラウザもかなり高速化されているものの、一般によく用いられているパフォーマンステストでは、FirefoxがまたしてもChromeに優る結果となった。
Chromeが初めて公開された時、私はFirefox 3.0.1とChromeの初のベータ版、Internet Explorer 7(IE 7)、Internet Explorer 8(IE 8)のベータ2、Safari 3.1.2を対象として、GoogleのJavaScriptベンチマークテストを行った。処理速度のテストにおいてはChromeが全体スコアで1851をマークしてトップとなり、Firefoxが205というスコアで第2位に付けた。なお、このテストではスコアの数値が高いほど良い結果であるということになる。
同じテストをChromeの開発者向けバージョンである0.3.154.3に対して行ってみたところ、同ブラウザのスコアは2265にまで上昇した。これは22%の増加ということになる。一方、Firefoxのスコアは、Firefox 3.1ベータ1で15%増の235へと上昇した(関連英文記事)。しかし、このテストに用いたFirefoxは新しいTraceMonkey JavaScriptエンジンを有効化していないものだったのだ:TraceMonkeyにバグがあったため、プリントダイアログボックスが表示され、テストが中断してしまったのである。(SafariおよびIEについては新たなバージョンがないため、このテストの対象とはしていない。ただしSafariについては、JavaScriptエンジン「SquirrelFish Extreme」が搭載された暁には、今回の170というスコアを大きく上回るものと期待できる)。
2008年9月、Firefoxの開発元であるMozilla Foundationが、Googleのベンチマークスイートの結果に対抗してSunSpiderによる処理速度テストを実施し、Firefoxの優位性をアピールした。同テストではTraceMonkeyが威力を発揮し、FirefoxはChromeを始めとする他のブラウザを抑えてトップの座を維持している。