
Firefox 3 Beta 5レビュー--随所から感じられる「完成間近」な感じ
各プラットフォームとの統合
今回は対応する環境が手元に無かったため試すことができなかったが、Firefox 3 Beta 5ではWindows Vista、Linux、そしてMac OS Xとの統合が図られており、各プラットフォームネイティブのアイコンやテーマが利用できるようになっているという。例えばVistaではVista専用のアイコンが用意され、ネイティブのインタフェース部品を使用するようになっているとのこと。
またMac OS XではネイティブのOS Xアプリケーションに近い見た目のテーマが採用されており、LinuxではネイティブのGTKテーマが適用されるようになっている。これによって、普段使い慣れたユーザインタフェースでブラウジングできるとのことだ。
addons.mozilla.orgの大幅リニューアル
Firefox 3 Beta 5のリリースとは直接関係ないが、Firefoxの公式アドオンサイトであるaddons.mozilla.orgが、去る3月26日に大幅リニューアルされている。このリニューアルはFirefox 3におけるアドオンマネージャの新機能に深く関連していると思われる。
日本のユーザにとってうれしい点は、今回の変更によってaddons.mozilla.orgが日本語を含む24の言語で利用できるようになったことだろう。もちろん日本語での検索にも対応している。Firefox 3のアドオンマネージャは、Mozilla JapanによるFirefox用アドオンサイトではなく、addons.mozilla.orgと連携しているため、これまでは日本語による検索などができなくて不便を感じていた向きも多いだろう。
その他の大きな変更点としては、バージョン互換に対する判定が賢くなった点が挙げられる。これによって、アドオンが使用しているFirefoxのバージョンに対応していない場合には[Firefoxへインストール]ボタンをクリックできないようになった。
ただし、この機能、Nightly Tester Toolsなどを使って非対応バージョンのアドオンを利用しているユーザにとっては要注意だ。今回から非対応のアドオンはダウンロードできなくなるため、別のブラウザでxpiファイルを別途ダウンロードするか、User Agent Swicherなどでバージョンを誤魔化すといった本末転倒なことをしなければならない。
今回のリニューアルでは上記以外にも非常に多くの変更が加えられており、Mozilla CorporationのBasil Hashem氏のブログにその詳細がまとめられている。
まとめ
Firefox 3 Beta 5では750以上の改良が加えられたそうだが、新機能の追加ではなく細かい部分の改善や調整が主な目的と言える。開発はいよいよ大詰めの段階に入っており、正式版は6月末までのリリースを目指しているとのことだ。