複数ブラウザでウェブのテストを簡単に行う2つの方法
ウェブアプリケーションをインターネットで公開する際に問題となることの一つに、ブラウザがある。異なったブラウザでも同じように動作するウェブアプリケーションを開発するには、網羅的なテストを行わなければならないのである。しかし、さまざまな種類のブラウザやそのバージョン、さらにはオペレーティングシステムまで存在する現状では、言うのは簡単だが実行するのは大変だ。本稿では、そのようなテストを適切に実行する方法についていくつか紹介しよう。
使うのは誰?
ウェブアプリケーションのテストフェーズに入る際には、利用者がアクセスに使用するブラウザの種類、より正確にはサポートするブラウザの種類を決定することが重要である。もしイントラネットを対象としたウェブアプリケーションならば、使用されるブラウザをコントロールするのは比較的簡単だ。しかし、インターネットで広く一般に公開する場合は、利用者はどのブラウザを使おうと自由であるということを認識する必要がある。
ブラウザに関する統計を簡単に見てみよう。TheCounterによる2007年12月の統計を見ると、ブラウザのシェアではInternet Explorerが支配的であり(バージョン6.xのシェアは44%、バージョン7.xのシェアは35%だ)、FirefoxとSafariのシェアは少ない。テストするブラウザを選択する際には、このようなブラウザのシェアを調査して、トップ4のブラウザを対象としてもよい。また、クライアントがサポートすべきブラウザを決定する場合もあるだろう(近年、携帯電話やPDAのようなハンドヘルドデバイスが普及しつつある。アプリケーションによっては、そのような機器でのテストも行う必要もあるかもしれないということを付け加えておく)。サポートするブラウザが決定したら、次は、実際にどのようにテストを行うかを決定する必要がある。
テストを行うプラットフォーム
どのようにして複数の種類のブラウザでテストを適切に実行するかを決定しなければならない。もっとも単純だがコストもかかる解決策は、それぞれのブラウザをインストールしたテスト用のマシンを多数用意することだ。そうでなければ、一台のマシンに複数のブラウザをインストールする方法もある。ただしこの方法では、(Internet Explorerの6.xと7.xのように)同じブラウザの複数のバージョンでテストを行うのは難しいだろう。ところで、ブラウザのバージョンに関しては、どのようにして過去のバージョンのブラウザを入手するかという問題もある。この問題に関してはevolt.orgが非常に便利だ。このサイトを訪れれば古いブラウザを入手できるだろう。
できれば無視して欲しくないブラウザの一つに、まだ入手可能なテキストベースのLynxがある。Lynxを使用すると、検索エンジンのようなグラフィカルではないブラウザで、サイトがどのように見えるのかをテストできる。また、Lynxはアクセシビリティの問題をテストする際にも役立つ。スクリーンリーダのようなツールでは、Lynxで表示されるようなテキストのみのサイトを処理しているのだ。
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