Visual Studioというコモンスキルはエンジニアの資産

builder by ZDNet Japan Ad Special
2014-03-14 12:00:00
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 2014年はIoTの基盤が整備され、成長が加速していくと言われている。今やPC以外でネットに接続するのはスマートフォンやタブレットにとどまらず、家電や専用端末も続々とネットにつながりつつある。IDCの予測(※1)では、2020年までに自律的に接続するエンドポイントは300億台、IoTの市場売上は8兆9,000億ドルに達するとも言われている。2014年はこうした時代に向けて動き出す。IoTは構想ではなく現実となり、ビジネスや日常を変えていくだろう。

Internet of Thingsの基本構造

 現実には何が起きるか。ネットに接続する組み込み機器が増えていくのと、同時にそうした端末と接続するバックエンド処理の開発も増えてくるだろう。いずれにしても、組み込み関係の開発で需要が高まるのは確実だ。

 組み込み開発が加速する時代の動きに開発者はどう対応すればいいだろうか。組み込み開発はこれまでも実在しているものの、やや特殊な領域である。少なくともIT業界で一般的な基幹系や情報処理系のシステムとは異なる。開発で使う言語は一般的にはC言語、あるいはアセンブラが多いとされる。使用する端末が特殊なだけに、開発環境も特殊なものが多い。しかし昨今増えている組み込み機器は従来型の特殊な組み込み機器だけではなく、パソコンに近いデバイスも多く開発の敷居はそう高くない。

今後の組み込み開発の主役になるVisual Studio

 開発環境にしても従来型の特殊な環境でしか組み込み開発ができないというわけではない。これまでも述べてきたように、これからの組み込み開発で有利になるのはマイクロソフト の開発環境である「Visual Studio」である。サイネージのような専用システムには、Windows Embedded、コンシューマー端末にはWindows RTと周辺機器を組み合わせたり、極小のハードウェア向けファームウェアには.NET Micro Frameworkがあり、マイクロソフトのプラットフォームがあらゆる規模の組み込み機器をカバーしている。そしてそれらを開発する環境はどれもVisual Studioだ。逆に言えば、Visual Studioがあれば、あらゆる組み込み機器を開発できるのである。

開発基盤としてのVisual Studio
小さなものからクラウドまでを網羅

 Visual Studioで扱える言語を見ても実に幅広い。C/C#、JavaScriptやPythonを初めとしたLL言語、HTMLまで。組み込み開発ではVC++でネイティブプログラミング、VBやC#でマネージドプログラミングを行うことが多い。どのような言語でもVisual Studioで扱えるため、開発ツールをいくつも切り替えなくてすむ。

 さらに、Visual Studioでは、マイクロソフトのパートナーからも組み込み開発に有利な開発ツールも豊富にそろっている。例えば「Xamarin」である。これは、C#で100%ネイティブなiOS、Android、Windowsアプリを開発できるツールだ。2013年11月にはVisual Studio 2013対応版が発表され、Visual Studioのアドインとして利用できるようになった。なおマイクロソフトとXamarinはグローバルパートナーシップを締結し、C#開発者のエコシステムを育てて拡大するという共通のゴールを掲げている。XamarinはObjective-CとJavaでできることをC#で実現できるというのも特徴のひとつ。

 ここでネイティブアプリについて簡単に述べておこう。スマートフォンで使うアプリはウェブサイトにアクセスするウェブアプリと(ネイティブな)アプリがある。前者はHTML、CSS、JavaScriptを使用し、機能はHTMLで表現できることに限定されてしまう。一方、後者はiOSならObjective-C、AndroidならJavaなどを使い、カメラやセンサなどほぼ全てのスマートフォン機能を利用可能となる。さらにアプリの中にはハイブリッドアプリというものもある。これはJavaScriptからネイティブAPIを呼び出すフレームワークを利用したもので、開発効率はそれなりに高いものの、ネイティブアプリと比較すると速度はどうしても劣ってしまう。アプリの動作を考えればネイティブなアプリのほうがいいものの、開発環境がObjective-CやJavaになってしまうところXamarinを使えばC#でできるため、開発効率で不利な点を克服するという選択肢もある。

組み込み開発の「コモンスキル」に

 こうしたことからもVisual StudioとC#のスキルがあれば組み込み開発の世界へ参入できるという時代になってきた。C#があれば万能とまでは言えないものの、C#とVisual Studioは今後組み込み開発に進むとしても問題ないどころか、むしろ有利となる。

 例えばスマートフォンのアプリを開発する場合、Visual StudioからHTMLとJavaScriptを用いてウェブアプリあるいはハイブリッドアプリを開発することもできるし、Xamarinといったツールを用いてC#で開発することもできる。

 これまでの企業向けシステムやウェブ開発においてVisual Studioがスタンダードだったように、組み込み開発でもVisual Studioさえあればどんな規模の機器でも開発が可能だ。さらにVisual Studioなら組み込み機器のバックエンドとなるサーバ側の開発も難なくこなせる。Visual Studioのプラットフォームはあらゆる分野の開発をカバーできることになる。これまでも、またこれからも開発者にとってVisual Studioは「コモンスキル」と言えるのではないだろうか。

※1 http://idc-online.jp/press/131206_IDCpredictions2014.pdf

  • 新着記事
  • 特集
  • ブログ
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]