フリービット、フォトフレームとしても使えるiPad対応「ServersMan HD」を発表
フリービットは6月2日、iPhoneやAndroidなど複数のプラットフォームで展開中のクラウドストレージ「ServersManシリーズ」に、新ラインアップとしてiPadに対応した「ServersMan HD」を加えることを発表した。登録審査が完了次第、世界90カ国のApp Storeで無償公開される。
ServersMan HDは、IPv6ネットワークを活用したServerManシリーズとしての機能にくわえ、iPadの大画面を生かしたドキュメントビューアとしての機能とファイルマネージメント機能を強化。フリービット代表取締役社長CEOの石田宏樹氏は、「ドキュメントをどう見せるかにフォーカスして設計した。iPadは表示装置として優れているが、WindowsのエクスプローラやMacのファインダーに相当する機能がないため、ファイルの受け渡しには不便さが残ることも事実」としたうえで、ビジネスシーンでの利用を意識した開発を進めたことを明らかにした。法人市場向けにOEM供給してほしいという要望も多く、すでに数社と商談を進めているという。

ファイルマネージメント機能としては、ケーブルやiTunesを使わずにファイルを受け渡しできるというServersManの特徴を引継ぎつつ、複数ファイルの一括アップロードなどの新機能を追加した。ウェブブラウザのほか、WebDAVをクライアントとして利用できる。
ファイル閲覧機能は、iWorkやMicrosoft Office、ムービーやサウンドファイルなど、iPhone OSがサポートするすべてのフォーマットをサポート。PDFビューア機能については、iPhoneアプリで人気のPDFビューア「GoodReader」に言及しつつ、「かなりのリソースをかけて開発を進めた。キーワード検索機能も実装している」として、高速化および高機能化のため独自開発したことも明らかにした。
会見ではServersManシリーズとしては初となる「フォトフレーム機能」の紹介も行われた。石田社長はソフトバンクやNTTドコモのサービスを引き合いに出しつつ、「ServersManの機能を生かし、サービス利用料や別契約なしに、インターネット経由でiPadにファイルを送り込むことができる。離れた場所に住む相手のところへ、送りこんだファイルを消したり入れ替えたりも自由自在だ」として、iPadとServersMan HDの組み合わせが持つ優位性を強調した。画像の送信は、ブラウザやWebDAVクライアントのほか、同社が提供する写真転送ソフト「Scooop」からの自動転送にも対応する。
iPhone OS端末間のファイル転送に対応すべく、Bluetoothを利用した短距離通信機能「bump」をサポートしたことも発表された。「米Bump Technologies社から許諾を得て、位置情報だけでなくURLをやりとりできるよう実装をくわえた。iPhoneなどbumpが起動している端末を軽くぶつけるだけで、写真などのファイルをかんたんに転送できる」という。
フリービットおよびグループ企業全体で、電子ドキュメント分野に注力する方針も明かされた。デジタル家電を手掛ける子会社エグゼモードでは、小型スキャナ「ScanBit」の発売を予定しており、紙の本をスキャンして電子ドキュメント化する需要を取り込むという。
ScanBitは、書類をスキャンする様子を内蔵の液晶パネルで確認でき、取り込んだデータは内蔵のSDカードへ蓄積される。スキャンビットにはServersManの組み込み機器版「ServersMan mini」が搭載され、直接他のServersManへ転送したり、PC上のウェブブラウザから取り出したりといった作業が可能になる。店頭予想価格は1万4000円程度。
現在同社では、Androidベースのタブレットを開発中。フォトフレーム機能や、電子ブックビューア機能の搭載を検討しているという。写真転送機能を搭載したデジタルカメラ「Scooop」の第2弾も開発中で、詳細は6月11日に発表される予定。
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