USB 2.0と3.0について知っておくべき10のポイント

文:Alan Norton 翻訳校正:石橋啓一郎
2010-01-15 15:46:01
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4.実際のデータ転送のスループット

 実際のデータ転送のスループットは、宣伝されているUSBの仕様にある最大転送速度よりかなり小さいのが普通で、オーバーヘッドを含む多くの変数の関数になっている。実際のスループットは通常、USB 2.0の場合で35Mバイト/秒から40Mバイト/秒であり、USB 3.0の場合は400Mバイト/秒を超えることもあり得る。NECは最近、新しいUSB 3.0のコントローラーのデモを行ったが、これは500Mバイトを4.4秒で転送していた。つまり、「たったの」113.6Mバイト/秒ということになる。SymwaveとMCCIは、2009年9月に開催されたIntel Developer Forumで、270Mバイト/秒を超えるスループットのデモを行った

 結論は、SuperSpeedの実際のデータ転送レート400MB/秒の域に近づくことができるのは当分先だということだ。

 私は読み込みが26Mバイト/秒、書き込みが6.6Mバイト/秒のUSBフラッシュメモリを持っているが、これは2009年末時点では典型的なフラッシュメモリだと言える。このデータ転送速度は、実際のHigh-Speedモードのデータ転送速度を下回っている。しかし、SuperSpeedの転送速度を生かすことのできる、より高速なUSB 3.0のフラッシュドライブが今後出てくるはずだ。

 多くのハードディスクドライブは、40Mバイト/秒以上のデータ転送速度を出すことができる。外付けハードディスクや外付けSSDドライブにデータをバックアップしている人や、大量のデータを転送するUSBデバイスを持っている人には、USB 3.0は歓迎されるだろう。

5.ケーブルと最大ケーブル長

 私がHughes Aircraft Companyにいた頃、私はいつも経費を削減する方法を探していた。私は隣のブースにいた上司に、レーザープリンターを共有しないかと提案した。しかし、長いパラレルケーブル経由で印刷すると、データの損失が起こり、時折文字化けしてしまった。USBケーブルでも同様の制約がある。しかし、私のパラレルケーブルの問題とは違い、USBケーブルの場合には解決方法がある。

 表Dに、最大ケーブル長と合計最大ケーブル長をまとめた。

最大ケーブル長まとめ
表D
*USB 3.0の仕様では最大ケーブル長は定められていないが、3.0メートル(9.8フィート)が推奨されている。

 合計最大ケーブル長を得るためには、5つのハブを経由して全部で6本のケーブルをつなぐ必要がある。実際には、USBデバイスへのケーブルもこれら6本のケーブルに含まれるので、最大ケーブル長はこれより短くなる。

 USB 2.0の最大ケーブル長である5メートルが短すぎるのであれば、1つ以上のUSBハブを挟むか、特別なケーブルを購入すればよい。ハブには、セルフパワーとバスパワーの2種類がある。大容量の電源を必要とするデバイスを接続する際には、セルフパワーのハブが必要になる場合がある。

 合計最大ケーブル長を延長する手段としては、リピーターケーブルCAT5を用いたUSB 1.0、1.1、2.0のエクステンダーを使う方法がある。また、回路を組み込んで6メートル(19.7フィート)の長さを実現する特別なUSB 3.0のケーブルも存在する。USB-IFのウェブサイトでは、30メートル以上の距離を実現したい場合には、USBブリッジを使うことを推奨している。

 USB 2.0のFull-SpeedおよびHigh-Speedの仕様では、ケーブルは4本の信号線からなっており、2本がデータ用、2本が電源用であり、これに編み線のシールドが施されている。

 USB 3.0の仕様では、全部で10本の信号線に編み線のシールドが施されたものが要求されている。そのうち2本が電源に使用される。また、後方互換性の確保のために、1組の非シールドより対線(UTP)がHigh-Speed以下のデータ伝送に使われる。

 さらに、USB 3.0では2組のSDP(Shielded Differential Pair)が追加されている。各SDPには3本の信号線があり、そのうち2本が信号の伝送用で、1本が添え線となっている。これら2組のSDPは、SuperSpeedモードの双方向データフローの転送に使われる。

 記事末尾の注記にUSBケーブルの断面図が掲載されている参考文献を載せたので、参照してほしい。

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