ITプロジェクトを成功に導く--5つの戦略的目標

文:Michael Krigsman(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子
2009-01-13 08:00:00
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 ITプロジェクトを成功させるにはどうすればよいのだろうか?ITプロジェクトを失敗に追い込む問題はさまざまであり、プロジェクトの68%が失敗に終わる(関連英文記事)という推定もあることを考えれば、2009年の今年こそ、この命題についてもっと真剣に考えてみるべきなのではないだろうか。そこで、立ちはだかる諸問題を乗り越えてITプロジェクトを成功させるための以下の5つの戦略的目標を参考にしてほしい。

  1. ビジネスニーズを満たす。どのようなITプロジェクトであれ、業務上の目標を達成することができなければ、すべての試みが無駄となるおそれがあるのだ。業務担当者とIT担当者の間のコミュニケーションがうまくいっていないために、このシンプルなコンセプトの実現が困難になっている企業が数多くある。あなたのITチームが業務担当者からいつも批判を受けているという場合には、互いが話し合う機会を設け、彼らの持つニーズを正しく理解するようにすべきである。断絶の先には失敗が待ち受けている一方、議論の先には成功への道が開けているのである。ITプロジェクトを改善しようとするのであれば、業務担当者との対話を密にすることから始めるのがよいだろう。
  2. 変化に対応する。IT担当者と業務担当者がコミュニケーションを密にすることで、両者ともにより創造性を発揮し、柔軟に協力し合うことができるようになるはずである。生き残るためには適応力が欠かせず、特に不況の時代にはその重要性が増すため、変化を受け入れる姿勢を持つということは成功の必要条件なのである。ユーザーの要求に対して真摯に耳を傾けることが第一歩であるとはいえ、組織としての自らの現状に批判的な眼を向けるということも必要である。IT部門が変化に対応して常に進化していくという文化を積極的に作り上げることで、素晴らしい結果が生み出されるのだ。
  3. 真実と向き合う。現実から目を背けることで失敗しやすくなり、プロジェクト破綻の原因を作り出しやすくなるのである。何かを変革するにしても、まずはチームが自らの弱点を正確に把握する必要がある。それをして初めて、弱点を補い、強みを活かすような改善策を実施できるようになるのだ。とは言うものの、自らを客観的に評価することは、本記事で挙げている項目の中で最も困難なことであり、実際にきちんと行えている企業は少ないというのが現実である。
  4. プロジェクトに関係する企業との調整をきちんと行う。すべてのITプロジェクトにおいて悪魔の三角形が形成される(関連英文記事)と言っても過言ではないだろう:その三角形の頂点は顧客とテクノロジベンダー、システムインテグレーターということになる。以前の記事(英文)でも述べたように、「これらの関係者は、密接に関わり合いつつもしばしば相反する事項を抱えており、そういった事項がプロジェクトの多くを失敗に向かわせている」のだ。当事者間のこういった利害関係がITプロジェクトの鍵を握ることから、ITプロジェクトの成否は、彼らを賢く管理できるかどうかにかかっているのだ。このため、契約に報奨金や違約金の条項を盛り込むことで、関係各社があなたの会社の利益を最優先に考えて行動するようにしておくべきなのである。
  5. 後ろ盾になってくれる会社幹部を見つけておく。多くのITイニシアチブは組織内の政治的境界を越境することになる。このため、参加者と利害関係者の間で意見を一致させることが難しい場合もある。問題の発生を避けることはできないため、会社幹部から強く支持してもらうことがすべての大規模プロジェクトにおいて成功の鍵となる。後ろ盾になってくれる会社幹部には自身の役割をしっかりと理解してもらうとともに、積極的にかかわってもらうようにしておくべきである。最適な人物であれば、プロジェクトの目標に対して強く共感してくれるはずである。逆に、必要な時に適切な支援行動を起こしてくれないような人物は、健全なプロジェクトをも失敗に追い込むおそれがあるのだ。
  6.  上記の5項目は、IT部門と、それ以外のプロジェクト関係者(社内の利害関係者と社外のパートナー企業など)との関係にかかわるものである。また、これらの項目では文化やプロセスの面にも目を向けることで、ITプロジェクトで発生する数多くの問題を乗り越えるために必要な要素にも言及している。

     読者の方は、ITプロジェクトを成功させるために、2009年にどのような方針をとるべきだと考えているだろうか?

    この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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