
オープンソースを使えば自社の運命をコントロールできる--グーグルとオープンソースの関係
GoogleのChris DiBona氏によれば、オープンソースを利用することによって、ベンダーとの間に問題を抱えたり、部外者に開発を依存したりせずに自前でコードを書くことができるようになり、自らの運命を自分でコントロールすることが可能になるという。
GoogleのオープンソースプログラムマネージャーであるDiBona氏は、現地時間12月3日にシドニーで開催されたOpen Source Developers' Conference 2008で基調講演を行った。Builder AUはDiBona氏の基調講演直後に同氏にインタビューを行い、Googleはなぜオープンソースを使うのか、同社はどのように自社のソフトウェアをオープンソース化しているのか、そしてコミックに登場するのはどういう気分か、聞いた。
--Googleがオープンソースで自らの運命をコントロールしているというのはどういうことでしょうか。
基本的に、われわれはオープンソースを使っています。商用ソフトウェアの問題点は、それをどうするかをコントロールできないということです。
商用ソフトウェアの使い方には非常に厳密な条件があります。使う場所、出荷の方法、あるいは出荷の可否、ウェブ上での使い方、ウェブ上での使用の可否、ウェブサイトを誰に見せられるかなどが決まっているのです。
たとえばオーストラリアにいれば、「申し訳ありません、オーストラリアにいる方にはお見せできません」というサイトを目にすることがあるでしょう。
オープンソースソフトウェアには、そういう類の制約はありません。
企業ユーザーにとって、オープンソースソフトウェアの利用は、コンピュータでやりたいことを実現するための素晴らしいスタート地点です。そして、それこそがわれわれのやっていることです。
--Googleのライセンス担当者として、商用ソフトウェアのライセンスの検討には多くの時間を割いているのですか。
その通りです。私にとってはぞっとする作業です。これは少し言い過ぎかも知れませんが。
商用ソフトウェアの持っている制約は、追跡するのが困難なものばかりです。ユーザー数の制限やクライアントの接続数の制限だけではなく、スレッドの制限やマシンやCPUの数の制限、データストレージの制限がある場合もあります。それらはすべて、われわれにとって大きな負担です。
たとえばわれわれのデータセンターは途方もなく巨大であり、実行するコアの数に応じて費用が発生するというのは、非常に危険です。なので、われわれは確かに一部で商用ライセンスのソフトウェアを使っていますが、それを最小限に止める努力をしています。商用ライセンスを追跡するのは困難なので、私はこの点について他の企業をうらやましいと思うことはありません。
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