
ベリサイン、OpenIDを大いに語る--builder tech day
2月28日に開催されたbuilder tech dayでは、日本ベリサイン リサーチ室 室長の石川和也氏が登壇し、「OpenIDを活用した認証サービスの展開」と題した講演を行った。
builder tech dayの基調講演に登場したSix ApartのDavid Recordon氏の講演は、技術的な内容と言うよりも、どちらかと言うと現状の整理と今後のビジョンを示すものだったといえる。直後に登場した石川氏は、OpenIDの仕組みや利便性から話を始めた。
OpenID=User Centric ID Management
石川氏はOpenIDを「IDプロバイダーモデルによるUser-Centric ID Management」と規定してみせる。
OpenIDとは、異なるサービス間でIDを相互に利用できるようにする仕組み。つまり、ユーザーの判断によっては、全てのOpenID対応サービスを単一のIDで利用できることになる。
ここで「ユーザーの判断によっては」と範囲を限定したのには訳がある。どのOpenIDプロバイダ(OP)を信頼するのか、どのサービスを信頼するのかといった基本的な判断は当然のこととして、OPがユーザー自身の様々な情報をどの程度までサービスプロバイダに渡すのかといったところまでコントロールしなければならないからだ。ユーザーにとっては自分の情報を、相手によってコントロールできると言う点で、利便性の高いサービスといえるだろう。

上の図を見ると分かるように、ユーザー、IDプロバイダ、サービスプロバイダなど、OpenIDにはいくつかの登場人物がいる。ここで特徴的なのは、サービスプロバイダとは独立したかたちで、IDプロバイダが存在するという点だ。この独立したIDプロバイダが存在するため、異なるサービスで同一のIDが利用できることになる。IDプロバイダがUser-Centric ID Managementを実現しているともいえるのだ。
とは言え、OpenIDを利用するユーザーはまだまだ少ないだろう。石川氏の講演の後でニフティの沢田氏が、「アバウトミーで実験的にOpenIDに対応してみたが、これを利用してアカウントを取得したユーザーは全体の1%程度」と語っている。「このようなユーザーは、技術的な面に興味があるユーザーだと推測している」と沢田氏が語るとおり、広く一般に普及しているとはいえない状況だろう。(「ニフティの中の人が考え抜いたOpenID対応--builder tech day」)
石川氏は、「まだOpenIDを使ってない方、いらっしゃいますよね」と会場に語りかける。その上で、「WebMoneyで買い物をする時に、色々キーを入れますよね。イメージとしてははそんな感じです」と例えてみせた。
ここまでは個人での利用が話の中心。石田氏は次に、ビジネスでの利用についてOpenIDのメリットを紹介した。
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