OpenSocialは動き出すのか?
MySpace.com、Friendster、Bebo、LinkedIn、Oracle、Salesforce.com、Plaxoなどなど、多くの企業が続々とOpenSocialのサポートを表明する中で、我々は大きな興奮に包まれていた。なぜなら、これによって利用者がデータを自由に移動できるようになり、ベンダーもそれをすべて容認するような世界になると感じていたからである。
しかし、わずか一週間足らずで「密室政治」が明らかになってしまった。
Googleの自己犠牲的な行動の理由は、Facebookの発表を目立たなくするためのものだったのである。OpenSocialはあまりにも早く発表されたため、技術的な詳細やロジスティクス(セキュリティのような問題)の多くは、まだ完全には解決されていないのだ。しかも最悪なのは、(すべてではないものの)多くのOpenSocialへの参加組織は、実は彼らのネットワークを解放する気持ちはさらさらないということだ。彼らは、単にOpenSocialの「ガジェット」をできる限り多く利用し、Facebookのアプリケーションプラットフォームとしての成功に対抗しようともくろんでいただけなのである。
つまり、多くの期待を裏切って、OpenSocialはただの「OpenGadgets」になってしまっているのである。
12月、私はパリのLeWeb3で「社会がソフトウェアにもたらすもの」というパネルディスカッションのモデレータを行った。議論に参加したGoogleのPatrick Chanezon氏は、GoogleはOpenSocialのガジェットに対して「テスティングラボ」を提供し、相互運用性に関するテストを行えるようにすると述べた。また、開発が遅れていることを認め、OpenSocialのAPIの開発作業が凍結されるのは2008年の2月になるだろうという見通しを示した。
しかし、彼のもう一つの発言は、これからオープンソーシャルネットワークの世界ではどのような戦争が起こるのかをかいま見せてくれた。彼は、メンバのプロフィールデータへのアクセスを認めて各自がコントロールできるようにするかどうかは、各々のソーシャルネットワークソフトのベンダが決定すべきだ、ということを示唆したのである。そして実際、我々がMySpaceが何を考えているのかを知ったのは、それほど遠い先のことではなかった。
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