ソーシャルプロファイルの新しいマークアップ:APML

文: Brad Howarth(Builder AU) 翻訳校正:原井彰弘
2008-01-31 07:30:00
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 Saad氏と彼の同僚はAttention Profiling Mark-up Language(APML)の立役者だ。APMLでは、消費者が彼らの興味や好みの情報を格納できるような、標準化されたオープンな形式を作成することを目指している。

 このAPMLは、Faraday Mediaが個人情報管理に関して主導的な役割を果たした結果であるともいえる。同社の子会社の一つであるParticlsでは、消費者に対して興味を持っている人や話題を継続的にチェックするアプリケーションを提供している。このアプリケーションはウェブブラウザにドッキングされ、リアルタイムでチェックの手助けを行ってくれるツールだ。

 「我々は、必要があって利用者の情報を大量に収集していた。そのおかげで、利用者が何に興味を持っているのかを知ることができ、利用者に適切な情報を与えることも可能になった」とSaad氏は述べている。「また、それらの情報は直ちに利用者に返して、利用者が情報を確認してコントロールできるようにしなければならないと感じた。」

 この考えが、彼らをAPMLの開発へと導いた。そしてその後、この技術は情報共有の標準的な手法として急速に勢いを増している。また最近、著名なブロガーであるRobert Scoble氏が、Facebookのコンタクトリストと文脈的な情報の移行を試み、ソーシャルメディアサイト「Facebook」と「Plaxo」の間で大きな論争となったが、その過程でも再び注目を集めることとなった。

 騒動の中で、Scoble氏のアカウントはFacebookによってブロックされたのである。後に再び使用可能になったものの、この事件は、それまでも上昇基調であった「ソーシャルネットで個人情報を所有しているのは誰か?」、そして「ソーシャルネットの発展に寄与している利用者は、それらの情報をどのように利用することが可能なのか?」という議論を、さらに加速させる結果となった。

 Saad氏は、APMLを標準として成長させるのが目標だと述べている。そしてすでに、団体「DataPortabilty.org」では、APMLは核となるコンポーネントになっている。この団体は、異なるサイトやアプリケーション間で個人情報を簡単に共有して見つけられるようにする活動を行っている組織だ。このAPMLでは、標準化された枠組みを作成し、その中で一般に「タグクラウド」と呼ばれるものを用いて、その利用者が特定のコンテンツについてどの程度興味があるのか(もしくはないのか)ということを効果的に表現することが可能だ。

 「一度、標準的な方法で人々に自分の興味のあるなしを伝えられるようにしてしまえば、利用者は自分個人に合ったインターネットを楽しめるようになる。利用者は非常に豊かな言語を手に入れたことになるのだ」とSaad氏は述べた。「Amazonを利用する際に経験している、自分に合わせて表示する本を選んでくれるような機能は、ほかのサイトで行われている類似の機能と相互乗り入れできるようになるのである。」

 「それが実現すれば、Google Readerでおすすめのフィードを紹介してくれるようにもなるし、関連のあるアラートをParticlsから受け取ることも可能になる。また、Facebookのpeople-discovery機能では、同じような興味を持っている人が自分を見つけてくれるかもしれない。」

 「これを実現する唯一の方法は、利用者が信頼できるデータ形式を作成し、共通の言語を作ってその生態系に加わっているすべての人やサービスでデータの受け渡しができるようにすることだ。そうしなければ、すべての利用者は自分たちの箱の中に閉じこもってしまうことになるだろう。我々は、生態系を作るように働きかけを行うことによって、そのような『興味』の管理の問題を解決しなければならない。それ以外にその問題を解決する方法はないだろう。」

 Saad氏は、単一のオープンなファイル形式が存在しなければ、このような問題は解決できないと言う。当時、マーケットにはそのようなファイル形式は存在しなかったため、その開発はFaradayにゆだねられていたという。

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