Hadoop、NoSQL、PostgreSQL、インメモリDB--2013年ビッグデータ技術の注目ポイントはデータベース

五味明子
2013-01-08 13:41:00
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インメモリデータベースはもっと身近になる?

 ビッグデータベンダーの中でも、昨年もっとも元気が良かったのはインメモリデータベースのSAP HANAを基幹プラットフォームに据えたSAPではないだろうか。とくにAmazonとのパートナーシップに象徴されるように、クラウドでのHANA採用事例が劇的に目立った1年だった。

 データベースのパフォーマンスを考えるとき、どこが最大のボトルネックになるのかといえば、ディスクである。CPUやネットワークがいくら速くなっても、ハードディスクの回転数はほとんど上がっていない。Hadoopは大量のマシンを並列化させることでボトルネックを分散したが、データの格納先をハードディスクではなく、さらにSSDでもなく、メモリ上にしたのがHANAのようなインメモリデータベースである。

 当然ながらインメモリデータベースではパフォーマンスは大幅に向上するが、やはりまだ価格の問題が大きい。現在はメモリ価格も下落傾向にあるが、ディスクストレージに比較すれば1GBあたりの価格はかなり高い。費用対効果を考えたとき、高価なメモリに格納するほどのデータかどうかは考えざるを得ないだろう。余談だが、NoSQLのところで名前が挙がったAmazon DynamoDBはデータストレージにSSDを使い、高速化を図っている。

 インメモリデータベースのもうひとつの難点は、データベースのACID特性のうち、永続性をサポートしないことだ。DRAMなどの揮発性メモリに格納するインメモリデータベースでは、電源の供給が途切れてしまえばデータは消えてしまう。逆に言えば、システムが予期せぬダウンをしたとき、トランザクションを復元できるか、バックアップはどのように機能するかを確認することが、インメモリデータベース製品を選ぶときの重要な指標になる。

 インメモリデータベースは既存のディスクストレージに比べて信じられない高速性を実現する。大げさにいえばこれまでのデータベースの概念を大幅に変える可能性を秘めている。アプリケーションの振る舞いも大きく変わるはずだ。安価で高いパフォーマンスのメモリとデータの永続性を容易に保証する機構、2013年にこの2つのどちらかでも進展すれば、インメモリデータベースはもっと身近な存在になるかもしれない。

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