クラウド+DB:Amazon SimpleDBって?
ウェブベースのサービスを開発するときには、設計を単純にするのが難しいことも少なくない。それは、GoogleやAmazonのような企業が提供しているウェブサービスをたくさん利用してみれば分かるだろう。しかし、そのような複雑なコードを利用した結果、価値のあるサービスを使えるようになるのも事実だ。そして、まさにそれがSimpleDBによってデータの管理が簡単になるという先日のAmazonの発表に私が興味を持った理由である。私はbeta版を詳しく調査し、Amazonがその約束を守っているのかを見極めることにした。
クラウドの中での作業
AmazonやAmazonが提供するウェブサービスで重要な概念に「クラウドコンピューティング」がある。Wikipediaでは、クラウドコンピューティングを「パソコンや個々のアプリケーションサーバからコンピュータのクラウドへという、コンピューティングのパラダイムシフト」と定義している。
Amazonの場合には、クラウドとはインターネットを指す。つまり、インターネットによって開発者はハードウェアやネットワークを意識する必要がなくなるというのだ。実際、Amazonのさまざまなサービスは、HTTPプロトコルから呼び出せるAPIを介して機能を公開している。そのため、クラウドのサービスを利用することによって高機能なウェブアプリケーションを構築することも可能になっているのである。
SimpleDBでは、Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)やAmazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)の機能も利用してサービスを提供している。これらのサービスを組み合わせることによって、開発者はAmazonの拡張性に富んだアーキテクチャを利用して、クラウドにあるデータセットを格納、処理、問い合わせできるようになっているのだ。
基本的な前提
SimpleDBは、構造化されたデータに対してリアルタイムでクエリを実行するウェブサービスだ。多くの開発者は、MySQLやSQL Server、PostgreSQLなどを用いて、バックエンドのデータベースに格納されているリレーショナルデータを扱った経験はあるだろう。
SimpleDBでは、APIを利用するだけで簡単にSimpleDBベースのデータを作成し、操作を行うことが可能だ。開発者は、データストレージのインフラと格闘してデータベースサーバの設定や保守に時間を取られる必要はなく、ただ単に扱うデータのことを考えるだけでよいのである。また、Amazonではシンプルな料金体系を採用している。データの転送量や保存量に応じて標準料金が加算されるものの、使っただけ払えばよい分かりやすい料金モデルになっているのだ。
- 新着記事
- 特集
- ブログ
- 企画特集
-
ビジネス成功の砦はここにあり!
-
データ活用を加速するエコシステム
-
AI活用が激変する新たなインフラ
-
攻めと守りのクラウド活用とは!?
-
ITシステムは永久のβ版思考で
-
RPAがニガテなExcelをどう使う
-
分析されたデータを活用できるか?
-
意識してますか?PCの「信頼性」
-
実現まで10年「ゼロトラスト」
-
特集:ビジネスを止めるな!
-
特集:ポスト2020時代のCX再考
-
レガシーなインフラ設計を見直す
-
どこまで可能?企業を究極の自動化
-
働き方改革は身近な「改善」から
-
ビジネスの大きな転換点で勝者に!
-
DX成功の鍵はセキュリティにあり
-
サブスクモデルのSaaSで業務改善
-
変化への対応はリアルタイム経営で
-
働き方、生産性を根底から底上げ!
-
隗より始めよ
-
講演レポ:ポスト2020時代の基盤
-
2020年代を勝ち抜くインフラ
-
ウルトラ帳票文化を乗り越える!
-
新時代にはゼロトラストが不可欠
-
働き方改革にモニターが有効なワケ
-
下した決断は「ハイブリッドへ」
-
クラウドバックアップお悩み相談室
-
Why ワークプレース?
-
Office 365にもFWが必要?
-
「脱レガシー」なくしてDXはない
-
レポート:NWセキュリティの未来
-
明治創業の鉄道企業がAWSに挑戦
パフォーマンス面の問題があるし、ネットワークが切れたらサービス停止とかいうことになりそうなのだけど、
思いっきりデータを公開するという意味での使い方だと良いような気がします。
現状、公開APIと呼ばれるものだと、検索クエリーは限られたものになるし、不可思議な制限(たとえばAmazonのAPIは1秒1回とか・・)があったりするわけだけど、
データベースとして公開してくれれば、いろいろなサービスを組み合わせるにも、都合がいいところがあると思います。