やました たつを(フリーライター)

ガートナー、日本および北アジアのEXP部門を強化--元ソニーCIOの長谷島眞時氏が統括

2012-03-10 09:30:00

 ガートナー ジャパンは3月9日、日本および北アジアのビジネス強化を目的に、エグゼクティブ プログラム(EXP)部門を強化することを発表。その一環として、2012年3月1日付で長谷島眞時氏が日本および北アジアのEXP部門グループ バイス プレジデント兼エグゼクティブパートナーに、2011年12月1日付けで重富俊二氏がEXP部門バイス プレジデント兼エグゼクティブ パートナーに就任した。


 元ソニーの業務執行役員シニア バイス プレジデントおよびCIOである長谷島氏は、日本を含む北アジアでの「エグゼクティブ プログラム」を担当し、CIOに特化した専任アドバイザリ・サービスを拡充する。また元アステラス製薬コーポレートIT部長の重富氏は、日本におけるEXP部門の総責任者を務める。両者はこれまでのCIOの経験やナレッジを生かし、EXP部門のビジネスとサービスを強化し、顧客満足度を向上させていくことになる。



 長谷島氏は、「コスト削減、最新テクノロジの適応、人材育成など、CIOが抱える課題は、国や業種、業態に関わらず共通であり、その解決に向けて体系的な取り組みで貢献していきたい。これまでの経験からCIOの悩みは理解できるが、すべての答えを持っているわけでもない。その答えを導き出すためのプロセスを、日本のCIOの皆さまとともに構築していきたい」と話す。



 また、代表取締役社長の日高信彦氏は、「グローバル化が進んでいる現在、CIOは変化に対し、ITだけでなく、ビジネスにも対応していかなければ、舵取りができなくなっている。そこでガートナーとして、いかにCIOを支援していくかが重要なポイントになる。その取り組みのひとつがEXP部門の強化となる。長谷島と重富は、これまでのCIOの経験を生かし、これまで以上に日本のCIOを支援してくれると確信している」と話している。


■CIOが期待するのは企業価値の“増幅”


 ガートナー ジャパンのエグゼクティブ プログラム(EXP)では、毎年4000人を超えるCIOメンバーを対象とした、CIOが抱える次年度の課題について調査している。EXPに参加しているCIOは、世界45カ国のあらゆる業種の企業、政府、公共機関に所属し、そのIT予算の合計は25兆円以上に達する。


 2011年10月~12月に行われた調査では、全世界で2335人が回答。日本でもEXPメンバーを含む、さまざまな産業の企業に所属する72人のCIOから回答を得た。回答企業のIT予算の合計は、1兆3000億円を超えている。この調査の結果、世界のCIOと日本のCIOには、いくつかの特徴が見られたという。


 たとえば2012年のIT予算では、対前年度比で増加すると回答したCIOは世界の45%に対し、日本は34%。一方、減少すると回答したのは、世界の19%に対し、日本も19%だった。またIT予算の前年比増加率の平均値は、世界で0.5%、日本で0.3%の増加と、どちらもほぼ横ばいという結果になっている。


 また世界のCIOが重視するビジネス戦略では、世界、日本ともに1位が「企業成長を加速する」、2位が「新規顧客を獲得し、維持する」といった「攻め」の戦略。一方、「企業コストを削減する」は、世界が3位、日本が4位。日本では、3位が「IT人材の確保・育成」、4位が「新規市場や地域への業務拡大」となっている。


 さらに世界のCIOが優先するテクノロジでは、1位の「アナリティクスとビジネス・インテリジェンス(BI)」、2位の「モバイル・テクノロジ」は世界、日本ともに同じだが、世界の3位は「クラウド・コンピューティング(SaaS、PaaS、IaaS)」、日本の3位は「エンタプライズ・アプリケーション(ERP)」であり、クラウドは9位となっている。



 重富氏は、「CxOは、競争優位を生みだし、維持するための手段を求めており、収益を増加させ、事業を管理するための投資は惜しまないと答えている。期待されているのは、企業価値の“増幅”。単純なコスト削減ではなく、コストメリットを最大限に引き出すことができるIT投資だ」と話す。



 また、EXP部門グループ バイス プレジデント、Jose Ruggero氏は、「EXP部門では、CIOはもちろん、CxOに対してもサービスを提供していかなければならない。またビジネスリーダーとして、成功するために必要な洞察も提供していく。さらに次世代のリーダーの育成も重要な任務だ。人材育成は、ワインを買うプロセスに似ている。良いワインはゆっくり熟成させることで、芳醇な味と香りを醸しだす」と話している。


 

※このエントリは ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet Japan編集部の見解・意向を示すものではありません。
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