takimura

「うごメモはてな」「うごメモシアター」終了。そして浮かび上がる今後のうごメモの問題

2013-03-13 19:00:00

 Connect : というブログを執筆しているtakimuraです。本日(03/13)、ニンテンドーダイレクトにおいて3DS用の「うごくメモ帳3D」が発表されました。今年の夏に公開される予定のようです。それと同時に、はてなが運営してきた「うごメモはてな」が5月31日で終了するといったことが発表されました。今回は、この「うごメモはてな」と、「うごメモシアター」の終了について考えていきます。



「うごメモはてな」とは?

△現在のうごメモはてな

 2008年12月18日から始まり、同24日に正式開始されたサービスで、ニンテンドーDSi用のDSiウェア「うごくメモ帳」で作成された手書きの電子的なパラパラ漫画の様なデータを、インターネット上で共有したり、友達に見せたりすることができるサービスです。筆者はDSiを所持していないのですが、2008年のサービス立ち上げ時からPCでアクセスしてごくたまに作品を見たりしていました。「うごメモシアター」に関しては、この「うごメモはてな」をDSi上から利用するサービスとなります。

 主な利用者は未成年者が多かったように思えますが、中にはDSiでこんな作品が作れるのかと驚くような作品を作成して共有していた人もいました。“うごメモはてなプラス”に加入すれば、従来のうごメモではできなかったような作品も投稿できるような特典もあり、筆者の知人でもプラスメンバーに加入している方も散見しました。終了が発表されたことにより、困惑しているユーザーも数多くおり、以下のブログ記事へのコメントからその様子をうかがうことが出来ます。

「うごメモシアター」と「うごメモはてな」のサービス終了について - うごメモはてな日記 http://ugomemohatena.hatenastaff.com/entry/close



「うごくメモ帳3D」への一本化は何を意味するのか

 ニンテンドー3DSが発売されてから2年経った現在でも、「うごくメモ帳」の3DS版は現れず、引越しソフトを利用しても3DSで使用することができませんでした。そして今回、「うごくメモ帳3D」が今年の夏に“3DSダウンロードソフト”として提供されることが明らかになりました。

 ですが、現在までの「うごくメモ帳」と夏に公開予定の「うごくメモ帳3D」にはデータの互換性がなく、作成した作品を共有できる場所である「うごメモはてな」も5月31日で終了してしまうことになるため、新しいサービスを利用するためには「うごくメモ帳3D」が利用できるニンテンドー3DS/同LLに買い換える必要があります。ニンテンドー3DSは発売以来、DSiのユーザーを3DSに移行することにあまり成功しているとは言えず、「うごくメモ帳3D」をある意味キラーソフトとしてリリースし、3DSユーザーの拡大をしたいという狙いがあるように見えます。しかし、3DSの「うごくメモ帳3D」ではオンライン上でのサービスの提供がはてなから任天堂になったため、従来のはてなIDを利用することができなくなってしまいました。

 はてな側と任天堂側がしっかりとこれらによって起きる問題を考えれば、フレンドリストやうごメモデータの移行もできたはずです。新しくなり3D化することによってデータの仕組みが大幅に変わることはあるのかもしれませんが、従来のデータもそんなに特殊と思われるものでもなく、PC上ではFlashとして扱え、モバイル端末ではアニメgif等の形式で利用できるように設計されていました。

 現在までに発表されている資料を見ますと、「うごくメモ帳3D」ではPCやモバイル端末からの閲覧ができるようになっているといったことは説明されておらず、従来利用できたはてなダイアリーやはてなブログへの作品の掲載はできないといった状態になっています。


△新しい「うごくメモ帳3D」では、様々なファイルに書き出しができる

 代替策として、「うごくメモ帳3D」ではアニメgifやれんばんgif、AVI形式での出力が可能になっており、AVIでSDカードに保存してPCからYouTubeにアップロードしたりすることが可能になっています。YouTube動画を貼れないブログサービスは現在殆どない状況だと思いますので、一般に作品を公開したい場合はこの手段を用いることになります。

任天堂は、オンラインサービスのシステム形成に失敗した

 今回の変更により、「うごメモはてな」と、「うごメモシアター」は株式会社はてなが運営していたサービスとなっていたために終了することになりました。ゲーム業界のオンラインサービスである程度の成功(個人情報流出問題もありましたが)をしているPlaystation Networkのように、始めから現在のように任天堂がゲーム機専用のオンラインサービスを行っていればこのような問題にはならなかったと思います。

 これから任天堂が責任を持って対応すべき問題は現在までのDSiで利用され、ある一定の文化が築きあがった「うごメモはてな」と、「うごメモシアター」の作品、フレンド等のデータを、「うごくメモ帳3D」で利用できるようにすることです。ソフトウェア側ではてなと任天堂が協力して開発すればそう難しい問題ではないと思います。現在の状態では「うごくメモ帳」ユーザーが任天堂の思い通りに「うごくメモ帳3D」に移行してはくれないことでしょう。



執筆者(takimura)について詳しくはこちら : Blog / twitter / Profile

※このエントリは ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet Japan編集部の見解・意向を示すものではありません。
  • 新着記事
  • 特集
  • ブログ