ベイダー卿

あなたもなれる!システム管理者(後編)

2009-04-06 13:00:49

 
コーホー、コーホー、こんにちは。花粉でマスクが手放せない日々に、嫌気がさすのが普通の人なら、マスク姿を喜ぶのがベイダーだろうと思いつつ、心揺れるベイダー卿です。

 

で、前回の続き。

ある会社のシステム管理者である、パルパティーン議長によって、某テレビ局のアナウンサーの日記を、ダイヤルアップ回線で低速表示させられた僕。

パルパティーン 「この日記、読んでみーや、おもろいで」

僕 「あ、はい。後で読んでみます。先に、プリンタの設定、やっちゃいますので…」

一刻も早く帰りたかった。

実家の近所にあるとか、親がそこの会社の人と知り合いだとか、そういう理由でバイト代も無し(そこで作ってる干物は、お土産にもらったけど)に、夏休みの時間を潰してまで僕は手伝ってるわけで。

アナウンサーの日記なんて、家に帰ってブロードバンドで読んだほうが確実に快適なんですが…。

というか、別にそれほどまでにアナウンサーに興味があるわけでもないんですが…。

と、言いたいのをぐっと堪えましてね。

チャッチャとやってトットと帰る。

それを強く意識し始めたのはこのとき。

だが、パルパティーン議長は狡猾だった。

さすがはシスの暗黒卿。

僕をダークサイドに引き込む手立てにぬかりはない。

パルパティーン議長 「プリンタの設定?なんでそんなもんあるんや?」

僕 「今回、会計資料の出力用にプリンタも新しく付けましたので…」

パルパティーン議長 「それはわかっとる。なんで設定なんてせなあかんの?」

僕 「え?ドライバとか入れないと…。今、メーカーのサイトからダウンロードしてますから」

パルパティーン議長 「ドライバってなんや?」

僕 「プリンタを動かすのに必要なプログラムですが…」

パルパティーン議長 「そんなん知らんわ。Macなら何もいらんって、オレの友達が言っとったで」

それは本当なのか?

その友達も”自称パソコンがプロ並”なんじゃないのか?

パルパティーン議長 「オレ、パソコン詳しいねん。アンタ、Macも知らんのか?」

僕 「あ、はぁ…」

パルパティーン議長 「それにしても、Winは面倒やな。そんなもん入れないとコピー(プリントアウトのこと)もできんのか」

このとき初めて知った。

Macにプリンタドライバが必要ないのだということを。

ドライバを入れないと動かないWindowsは面倒なOSだったということを。

パルパティーン議長 「そんなんいいから、早く見よ。見よ」

そして、新たなブラウザが開かれる。

もちろん、アドレスは相変わらずの直打ちだ。

出てきたのは、別の局のアナウンサーの日記。

またかよ…。

またアナウンサーなのか…。

しかも、

パルパティーン議長 「なんか、遅いなぁ。これ、切ってもええよな?」

あっさりとプリンタドライバのダウンロードは中止される。

遅いのは、いまどき、ダイヤルアップ回線なんかでアンタが契約したからだろ!と、言いたかったがぐっと堪える。

そして、たとえプリンタドライバのインストールが必須の作業だったとしても、彼の生きがいには勝てないのだということが、身にしみて分かった瞬間だった。

シスは恐ろしい。

そして、このとき、僕は、初めてフォースのダークサイドを知ることになる。

某テレビ局のアナウンサーが、猫を飼いはじめたこと。

某テレビ局のアナウンサーが、その日、なにやらお高い紅茶を飲んでから出社したこと。

某テレビ局のアナウンサーが…

某テレビ局のアナウンサーが…

そんな知識が、彼の導くダークサイドにはゴロゴロしていたのだった。

さすが、ダークサイドの知識は質が違う…。

どうでもいい知識がどんどん増えていく。

それと引き換えに、必要な作業がどんどん遅れていく。

強い。

シスは強い。

僕程度のフォースでは、全く太刀打ちできない力量の持ち主。

そして。

さらにブラウザが開かれる。

パルパティーン議長 「これ、とっておきやねん」

そういってまたアドレスを直打ち込み。

もちろん、打ち込み作業をするのは、シスの舎弟に成り下がった僕。

もう、ジェダイじゃない…。

ジェダイじゃなくなっちまったよ…。

検索サイトも使わずに、アドレス欄にURLを直接打ち込んでいると、Google様のことなど、夢の中での出来事のように思えてくるわけですよ。

そして、なんとか、打ち込み終了。

アドレスから見て、今度はなにやら、アダルト系の画像投稿サイトらしきところ。

多分、アナウンサーの画像交換などをしているのだろうと予測された。

それを見守るパルパティーン議長は、これまでにない満面の笑顔。

だが、そこで初めて躓いた。

これまで快調だった、シスの侵略に邪魔が入ったのだった。

唐突に、画面にポップアップが表示される。

”このサイトはウィルスに感染する恐れがあります”(っていうような感じの警告ウィンドウ)

そう、彼のとっておきサイトは、ノートン先生のブロックに引っかかったのだった。

さすがノートン先生。頼りになる。

まるで、わが偉大な師、ヨーダのような頼りがい。

ジェダイ、最後の砦。

パルパティーン議長 「なんでや!なんでこれ映らんのや?」

ブチ切れるパルパティーン議長。

ほくそ笑む僕。

これで苦行から解放される。

シスから足を洗って、まっとうなジェダイに戻れるんだ!

そんな期待。

淡い期待。

それに力を得て、ここぞとばかりに僕も攻めに転じた。

僕 「あぁ、セキュリティソフトがブロックしてますね。このサイト、見ないほうが良いってことですね」

誇らしげに言った。

そのとき、勝ちを確信した。

フハハハ! やってやった。

やっぱりシスは滅びるんだ!

正義は勝つんだ!

ジェダイ万歳!!

そんな確信。

だが、シスは…。

シスは…。

やっぱり、僕なんかより、確実に強かった。

パルパティーン議長 「そんなん、意味無いやん!消して」

僕 「え…? セキュリティ、切るんですか?」

パルパティーン議長 「セキュリティってなに? いらんから消して」

僕 「それはやめたほうが…」

パルパティーン議長 「そんなん、いらん! はよ、消して!」

僕 「でも…」

僕の必死の叫びはむなしく響く…。

シスの前では、何の力にもならないことを、ここぞとばかりに思い知らされたのだった…。

 

後で聞いたところによると…。

このとき、妥協案として、僕がセキュリティレベルをかなり落として設定し、なんとか残したノートン先生。

僕が帰った後、あっさりと抹殺されたそうな。

かわいそうなノートン先生。

さようなら。

でも、なぜ、僕がそれを知ってるかって?

パルパティーン議長 「あんたが消せなかったソフト、オレが消しといたで」

という、ものすごく自慢げな、いらない報告電話が僕の実家にかかってきたから。

今も、ネットにセキュリティ無しのノーガードで戦いを挑んでいるとおぼしきそのパソコン。

まあ、常時接続じゃないからいいのかなぁ…。

ダメだろうなぁ…。

 

このとき、初めて知った。

プリンタドライバがわからなくても、セキュリティを知らなくても、システム管理者になれてしまうということを…。

システム管理者。

それは、パソコンやOSをきちんと扱える人間だけがなれるものではない。

アナタが会社で一番パソコンができると信じた瞬間からなれるもの。

本当に一番であるかどうか、そして、その会社のパソコンレベルが世間一般の企業に比べてどのくらいであるかにも一切関わらず。

アナタの心の声で決まるもの。

 

こんな楽しいシステム管理者、アナタも是非やってみてはいかがでしょうか?

※このエントリは ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet Japan編集部の見解・意向を示すものではありません。
  • 新着記事
  • 特集
  • ブログ