プログラマーの敵(ライバル)
コーホー、コーホー、こんにちは、先日、風邪が治ったと書いたのに、またひきなおしてマスク生活に逆戻りのベイダー卿です。
冴えない世の中だなと思ったりしてます?
昨今の金融危機。
通商連合が宇宙封鎖してるわけでもないのに、何でこんなことが起こるのかと、かなり疑問な僕ですけどね。
不景気の中、株は下がるは、派遣は切られるはで、楽しい話題がないのは事実。
アメリカなんかは、オバマが大統領になったっていうんで、やたらと盛り上がってて、
その盛り上がりに乗じてなんだかやる気になっちゃってる人も結構いるみたいで、うらやましい限りです。
僕が思うに、多分、景気っていうのは、そういうあまり根拠がなくてもいいから、
とにかく無鉄砲なくらいのやる気がいつの間にやら気分を盛り上げて引っ張ることで、
回復したりするんじゃないかと、夢みたいなことを信じたくなるような今日この頃です。
まあ、そんな夢が日本ではかなわないにしても、同じ不景気なら、楽しくしとけって思うわけでしてね。
この機会に、みんなで、空元気をぶつけ合うのも良いんじゃないかと思ったりするわけですよ。
で、ぶつけ合うとしてですよ。
具体的に何をぶつけるのか?っていうのが、かなり問題になるわけです。
オビワン 「俺、まともにぶつけるものなんて何もないんだよ…。戦闘機ならどっかにぶつける自信はあるけど…」
とか、弱音吐いてても仕方ないんですよ。
もうね、ぶつけると決めたら、ぶつけないといかんのです。
で、ぶつけるといえば、こう、やっぱり熱いことにならないと盛り上がらないわけじゃないですか?
意地と意地、プライドとプライド、ライトセーバーとライトセーバーのぶつかり合い、せめぎ合い、みたいな感じで、
どっちに転ぶかわからない、ぎりぎりの緊迫感が欲しいわけですよ。
一人で壁打ちテニスやってもつまらないし、
一人軍人将棋なんてさらにつまらない。
一人で夜のランドマークタワーに上るのなんて、つまらないを通り越して、この世の地獄ですよ。
なんで周りがカップルばかりのところで、夜景見なきゃならんのだ!(実話)
要するに、訓練用の浮球相手に、目隠しして一人でライトセーバー振ってても面白くないのは目に見えてるということですよ。
だから、こういうときに必要なのは、ぶつける相手、つまりライバルだと思うんですよね。
”強敵”と書いて”とも”と読むような正真正銘のライバルですよ。
シャアにアムロが居たように。
べジータにカカロットが居たように。
C3POにR2D2が居たように。
みんな強いライバルが居たから強くなれたわけです。
そして、新たな道を切り開き、歴史を作ってきたわけですよ。
だから、今の難局を乗り切るためには、プログラマーにも、強力なライバルが必要だと思うんですよね。
で。
プログラマーのライバル候補を考えてみますとね。
営業だとか、仕様出してくる企画だとか、設計の連中だとか、制約をかけてくるシステム管理者だとか、お金出すえらい人たちだとか、同じプログラマーだとか、いろいろと思いつくわけですけれども、
それらとは、まあ、なんとかうまくやってきたわけですよ。
敵(ライバル)といわれれば、まあ、敵(ライバル)ではありますが、強敵だったか?というとそれほどでもなく、なんとなく、撃破してきたというか、
許してもらってきたというか、なんだかこう、笑ってOKみたいなところが少なからずあるわけでしてね。
お互いにビジネスマンですしね、お互いに苦労もわかる。
だから、お互いに譲るところは譲りましょうよ、って感じで。
正直、緊張感にかけるところがないわけではないと思うのです。
もちろん、そうじゃないことも多々あったとは思いますけどね。
でも、全部が全部、キリキリガリガリ、常に削りあうようにして仕事してきたとは言わせない。
許してくれた人、居たよね?
泣きついたら何とかしてくれた人、居たはずですよね?
ちょっと失敗しても、とりあえずフォローして、最後はまあ、良かった良かったって終わってきたこと、あったと思うわけです。
でも。
それでは、真の強敵(ライバル)とは言えない。
戦って戦って、最後まで戦い抜いて、それでもまだ到達できないところに居るのが、僕が思うところの本当のライバルなのですから。
で、そんな、最強の敵(ライバル)。
どこに居るんだ?といいますとね。
実は僕、この間、出会っちゃったんですよ。
それも、仕事場ではなく、僕の実家で。
僕みたいな、プログラマですとね。
正月に、実家のある田舎に帰ったりしますと、えらい勘違いをされてるのですよ。
小さいころにお世話になった、近所のおじちゃん(おじいちゃん)、おばちゃん(おばあちゃん)たちにモテモテ。
おじちゃん 「おう、ベイダー卿、帰ってたか。おまえ、パソコン、つなげれるんだってな?」
なんて、道端で言われてもね…。
どこにつなげるんだ?何につなげるんだ?どうしてつなげるんだ?っていう三大疑問がまったく解決されないままに、
僕 「あぁ、えぇ、まぁ…。何とかやってます」
おじちゃん 「やっぱり、プログラムは違うよなぁ」
なんて、職業を微妙に間違われた上に大絶賛。
こんなことを言われますとね。
プログラマーの最強の敵(ライバル)は、こういう皆さんだろうと確信するにいたるわけですよ。
つまり、パソコン初心者の方々。
そして、その思いを決定的にしたのが、
おばちゃん 「ベイダー卿ちゃん、ちょっと寄ってってくれない?お菓子あるから」
と呼び止められたそのお宅。
小学校のころの友達の家。
あのころ、遊びに行くと、必ずお菓子を出してくれた優しいおばちゃん。この歳になっても、やっぱりお菓子。
そして、その旦那さんもすでに定年退職。
二人で始めた趣味がパソコンだったりするわけでしてね。
しかも、「あそこの息子さん、ITなんですってねぇ」なんて話がすでにここにも筒抜けていたりするわけですよ。
田舎ってそんなところ。
おばちゃん 「帰ってくるの、待ってたんだよ」
僕が帰ってくるかどうかも不確定なのに、待ってたんですか?
そんなんで大丈夫なんですか?
というか、本当に僕を待ってました?
今、たまたま通りかかるのを見つけただけじゃ…。
なんて野暮なことを突っ込んではいけない。
で、通された居間のテーブルのど真ん中にはパソコン様が鎮座しておられましてね。
その家で、多分一番えらいポジション。
陣取っちゃってる。
見事に生活の中にするりと入り込んでるわけですよ。
その電源を入れながら、
おばちゃん 「息子に聞いたんだけどね。あまり教えてくれないのよ」
僕 「そうなんですか。えーっと、それで、パソコンで何をしようとしてたんですか?」
おばちゃん 「おとうさんと調べ物をしてみようって。ほら、CMで、検索って出てくるじゃない?あれをね」
ネットでの操作を誘発するようなCMを公共電波で不用意に流さないでいただきたい。
しわ寄せはこういうところで僕みたいな人間に降りかかる。
会社では、まったくすごくもないのに、田舎に帰ると、微妙にわかる人になっちゃってる僕みたいな人間に。
僕 「あぁ、あれですか」
でも、次の一言が効いた。
おばちゃん 「あ、そうそう。”ぐぐれ”ってどういう意味?息子に聞いたらそういうのよ」
これ以上ない破壊力。
僕の頭脳を試しているかのごとき切れ味。
しかもそれを自覚なくやってるからなおさら怖い。
僕 「あはは…」
誰かに言葉の意味を聞かれたら「検索してみれば?」と答えるのが、きっとプログラマー。
誰かにプログラムの勉強するのに参考になるサイトを聞かれたら「まずは検索してみたら?」と答えるのが、たぶんプログラマー
ネットの掲示板で、「このクラスの使い方を教えてください!」なんて質問を見かけたら、「ググれ、カス!」と反射的に書き込んでしまうのが、おそらくプログラマー。
でも。
おばちゃんに、「ググるの意味はググってください」とは言えない。
普段の対処がまったく通じない。
勝てねぇ。
絶対、勝てねぇ。
スカウター振り切ってる。ミディクロリアン、測定不能。
容易ならざる敵、それがおばちゃん。
僕(プログラマー)の最強の敵(ライバル)、おばちゃん。
その後、2時間ほどかけて、キーボードの使い方や漢字の入力方法からググり方までを説明することになったのは言うまでもない。
そして、2時間後…。
検索サイト作った奴、もっと簡単に目的のサイトが出てくるようにしろ!
IME作った奴、もっと簡単に漢字出てくるようにしろ!
パソコン売った奴、もっと簡単にパソコン使えるようにしろ!
と、僕までが思うようになってる。
おばちゃんたちにとっては、今のパソコンですらも十分に不便な機械なのだと実感。
こういうのを便利にするのが多分、僕らのお仕事。
そういう意味で、完全に負けてる。
絶対に勝ってない。
こんなおばちゃんと切磋琢磨したら、きっと日本も明るくなるんじゃないのかなぁ。
YES WE CAN !!
- 2件のコメント
言われてみれば確かに。
灯台下暗しといいますけれども、やっぱり近くに真の強敵が潜んでいるのですね。
本当に油断ならないです。
PCがなければただのおばあちゃんですから。