ブラウジング型インターフェイスの長所・短所

2010-02-16 04:58:49

検索は Web が使われるようになってから続く永遠の課題。技術だけでなく検索結果の見せ方も年々進化してきています。近年、セマンティック Web への注目が一層高まっていることから、また検索がおもしろくなりそうな気配です。検索の精度、そして結果を利用者に示すためのインターフェイスへの探求はこれからも続きますし、デザイナーとして興味深い話題のひとつ。

検索(特に検索結果)と少し関係があるデザインパターンのひとつにブラウジング(Browsing)があります。多くの情報を次々を観覧するのに長けているわけですが、最近ブラウジングを採用したサービスや Web サイトをよく見かけるようになりました。

Google Fast Flip
ニュースサイトをページをめくるような感覚で次々と見ることが出来ます。キーボード操作で次々とページを移動。ローディング時間も含めサクサク
Cooliris
YouTube や Flickr をはじめ様々なメディアをフルスクリーンで観覧するためのプラグイン。スマートフォン版もあります
Apple TV
Apple のメディアブラウザ。Web ブラウジングは出来ないものの YouTube のように完全にカスタマイズしたインターフェイスを提供しています
Gururin
電通が運営するブラウジングアプリ。サムネイル型になった Web サイトを横並びに観覧するタイプ
Flickr Slideshow
すべてのリストページに実装されているスライドショー機能。キーボード操作も出来ます
Viewzi
ビジュアル検索エンジン。スクリーンショット、グリッド、タイムラインなど様々な方法で視覚的に結果をみることが出来ます
Bing 画像検索
ページという概念がないので、スクロールするだけで次々と画像が表示されます

最近よく見られるデザインパターンですが、ブラウジングが未来の検索の形とは言いきれません。ただし、今の利用者のニーズや傾向に注目するとブラウジング型のインターフェイスが受け入れられやすい形のひとつであることは確かです。ブラウジングに適しているのは以下のような場合が考えられます。

  • 画像や動画のように情報がリッチ
  • ひとつの情報の観覧
  • 利用者に明確な目的がない
  • パソコン以外のデバイスからのアクセス
  • 小さなスクリーン (UI要素を制限しやすい)
  • 情報を読むというよりザッピングがしたい場合
ユニクロのWebサイト

上記に挙げたブラウジングは、検索結果やメディアライブラリーのインターフェイスがほとんどですが、通常の Web サイトだとどうでしょうか。従来のブラウジングの意味として、トップページからナビゲーションを辿りながら目的の情報へ辿り着くという捉え方がありましたが今は違う形も出てきています。どちらかというと、トップページにすべての情報があり、ページ上をブラウジングして一気に目的地に向かうという導線を最近よく見かけます。ユニクロにも見られるような、タイル式(チラシ式?)レイアウトがそれを体現したものです。一種の流行にもなっているこのレイアウト。インパクトもありますし、印刷したときの見栄えもよろしいのでウケが良さそうですが、向き不向きがあります。

このタイプのレイアウトを採用する際は、テキスト情報を最小限に押させておきたいですし、ザッピングがしやすいように目線の移動の仕方も工夫したほうが良いでしょう。読んで探す情報の場合はタイル式より情報構成が洗練されていたほうが可読性と発見のしやすさが増します。文章が並列に並んでいないですし、どれもが同じ情報コンテナを持っている場合があるので、読ませるコンテンツで組み立てると何処に何があるのか把握しにくくなります。

また、縦スクロールをどれくらいさせるかも考慮対象です。ファーストインプレッションで利用者が何もしなくても情報を一望出来るのがブラウジングの魅力。Viewziのグリッドレイアウトでは、ウィンドウのサイズ(高さ)を変えると検索の表示数が調整され、かならずスクロールがない状態になります。たくさん見せることを可能にするブラウジングですが、同時に利用者が何もしなくても観覧出来るようにしなければならないというバランス感覚が今後も課題になりそうです。

このように上記に挙げたブラウジングに適した特徴は、検索結果だけでなく通常の Web サイトでブラウジングインターフェイスを採用する際にも使えるでしょう。

※このエントリは ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet Japan編集部の見解・意向を示すものではありません。
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