速攻レビュー! iPhoneに登場した傑作RPG「クロノ・トリガー」の操作性は?
builder読者の皆さん、こんにちは。
金曜日担当の山田井ユウキです。
本当は今日は別の記事を書く予定で、というかもう書いて予約投稿セットしていたのですが、急きょ差し替えます!
なぜならiPhoneで「クロノ・トリガー」がリリースされたからです!
クロノ・トリガー【1200円】
おそらく20代~30代くらいの方なら覚えがあるでしょう。
1995年に発売されたRPGの傑作で、ファイナルファンタジーシリーズの坂口博信、ドラゴンクエストシリーズの堀井雄二と鳥山明という超豪華ドリームチームは、当時の少年たちのハートをそりゃあもう鷲づかみにしたものです(まさかその後スクウェアとエニックスが合併することになろうとは……)。
今やそれがiPhoneで遊べるというのですから、良い時代になったものです。
ところでそうなると、気になるのは操作性ですよね。
内容は文句無しに面白くても、操作が快適でなければせっかくの名作も台無しです。ましてやボタンのないiPhoneですし。
ということでさっそく僕が人柱となって操作性回りをレビューしていこうと思います。
……と、先にせっかちな人のために先に結論だけ書いておきますが、かなりの良移植です。RPG好きなら文句無しに買いだと思います。
ではどのへんが良かったのかを以下で。
こちらがタイトル画面。懐かしい! もうこの画面を見ただけでワクワクします。
最初はニューゲームしか選べませんが、当然ゲームを始めると続きはロードゲームからとなります。
ゲームを始めます。懐かしのオープニングですが、残念ながらRetinaに対応しておらず画面が荒い印象です。DS版FF3の移植のときはちゃんと描き直していた(はず)ので、できれば価格を上げてでも作り直して欲しかったです。当時の雰囲気をそのまま出したかったのかもしれませんが、個人的にはここだけが不満点です。
一方、セリフウインドウなどは作り直されており、フォントなどもオリジナルとは異なっています。ちょっとフォントに違和感はあるものの、文字はくっきりしていた方が断然読みやすいので良いと思います。
気になるキャラクターの操作ですが、十字キーの代わりにバーチャルパッドが採用されています。
バーチャルパッドは場所が固定されておらず、指を置いた場所がパッドになる仕様です。「ケイオスリングス」と同じですね。かなり好評だったためか今回も採用されたようです。スクエニのみならず、今後iPhoneでのRPGはこの「どこでもバーチャルパッド」が主流になっていくのかもしれません。
もっともこの“どこでも”が苦手な人もいるので、オプションでパッドの場所を固定できるとさらに良かったかも。
キャラクターの動きには特に違和感はなく、きちんと思ったように動いてくれます。ただ最初だけ少し慣れが必要かもしれません。あと細かい動きは若干やりづらく、宝箱を開けたりアイテムを拾ったりする動作でちょっともたつきました。が、許容範囲です。
なお「調べる」や「決定」などはすべてタップで行います。
また、選択肢を選ぶ場面では、このように画面中央に大きく表示されるようになりました。ウインドウ内だと文字間が狭すぎて間違えそうですし、これは良い変更ですね。
細かいところでは、ゲートの演出が描き直されています。なぜここだけ……。
画面右上の「MENU」をタップすることでメニュー画面を開けます。ここはオリジナルから変更されています。
装備画面は左右にフリックすることでキャラ変更が行えます。
アイテムは「アイテムをタップ」→「キャラクターをタップ」→「もう一度キャラクターをタップ」で使用できます。
またパーティメンバーの入れ替え時には、使える連携が右側に表示され、より戦略を立てやすくなっています。
「せってい」ではゲームの設定を変更できます。初心者であればバトルモードは「ウェイト」、バトルスピードとバトルメッセージは「ややおそめ」でいいでしょう。プレイした感じだと「ややおそめ」がオリジナル版のバトルスピードと同じです。
また、重要なのが「バトルカーソル記憶」で、デフォルトでは「アクション」になっているのですが、このままだと前回入力したコマンドを記憶してしまうので、個人的には「OFF」でいいんじゃないかと思います。もちろんこれは好みですが。
ショップでは一の位だけでなく、十の位も変更できるのでまとめ買いも簡単です。
続いてもっとも気になっていた戦闘回り。
こちらが戦闘画面。
注目してほしいのは左下のコマンド。オリジナル版では3人分のコマンドがずらっと横に並んでいましたが、iPhone版では左右にフリックすることでキャラクターを切り替える仕様になっています。
たとえばこの場合、アイコンが主人公になっていますが、ここで右にフリックすると……
ルッカの顔アイコンになっているのがわかるでしょうか。このように左右でキャラクターを切り替えることでコマンドエリアを最小限に抑えているわけですね。ちょっとアイコンが小さいですが、よく考えられていると思います。
連携技はこんな感じ。ウインドウが半透明なので敵も見やすいですね。
対象となる敵を選択したり、技やアイテムを選ぶのは、すべて縦横のフリック操作で行います。
あ、そうそう、
忘れてはいけないのがセーブのやり方。右のメニューのところで縦にフリックすると、
「ちゅうだん」と「セーブ」が隠れているのでご注意ください。オートセーブではなさそうです。「セーブ」はフィールドマップかセーブポイントで、「ちゅうだん」はそれ以外のとき、ゲームを中断するのに使います。
セーブファイルは3つまで作れます。
……ということで、まとめます。
実際に遊んでみた感想としては、グラフィックこそ荒いものの、文字やメニュー画面、ゲート演出など重要なポイントは描き直されています。ロードもなく、非常に快適に遊べます。
バーチャルパッドでの移動や、iPhoneの小さい画面に最適化された戦闘システム、画面中央に選択肢を大きく表示するなどかゆいところに手の届く改良もGOOD。ゲーム中にアプリが落ちるなどの不具合も今のところ起きていません。
トータルで見ると、かなりよくできた移植なのではないかと思います。1200円は確かに安くありませんが、安かろう悪かろうなRPGを何本もやるくらいなら、クロノ・トリガーを何周もする方がはるかに有意義だと思いますよ。
クロノファンはもちろん、RPGが好きで、でもこれまでクロノ・トリガー未経験だという方はこの機会にぜひ。
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