山田井ユウキ

なぜ“はてなブックマーク”は仁義なきウェブ戦争に勝ち残ることができたのか?

2009-04-17 07:00:00

 

builder読者の皆さん、こんにちは。山田井ユウキです。 

 

突然ですが、はてなブックマークをご存じでしょうか。

ネットのあらゆる記事をオンライン上でブックマークしておける便利なツールで、昔からある「お気に入り」機能をオンラインに移したもの、と考えていただければOKです。

こうしたサービスのことをソーシャルブックマーク(SBM)と呼びますが、当然似たサービスも他社からたくさん展開されています。

 

こういうことって、ネットではよくあることで、世の中の様々なウェブサービス業界では、何かが流行ると競合他社がワッと参入してくるものなのです。

そして仁義なきユーザー取り込み戦争が始まるわけなのですが……。

でも悲しいかな、すべてのサービスが生き残れるわけではありません。

多くのサービスは淘汰され、業界上位の一握りのサービスがユーザーの大半を持っていきます。

そしてSBM業界では今、はてなブックマークが最大手だと言われています。

 

でも、なぜ?

 

なんで、はてなブックマークは勝てたの?

 

そこには何か理由があるんじゃないの?

 

……というようなことを考えていたのですが、 残念ながら僕の脳みそでは考えても答えはまったく出ず、熱が出そうなぐらい沸騰するだけだったので、ここはひとつ仮説を立てて羅列し、あとは皆さんの分析にお任せしたいと思います(最低)。

 

 

仮説1: パイオニアだったから

はてなブックマークのサービス開始は2005年2月10日。

これはソーシャルブックマークとしては日本初……と書こうと思ったのですが、調べてみたら違いました

参考ページ

ただ、それでもかなり早い方であることは確かなようです。

たとえば上記のサイトによると、はてなブックマークより以前からサービス展開しているサイトは、すでに閉鎖しているものも含めていくつか存在します。

しかし、早く始めればいいというものではなく、新ジャンルが浸透するまでには1年以上かかることも珍しくないので、最初はユーザーがサービスを選ぶ時期であると考えれば、多少のサービス開始のズレは誤差と考えてもいいでしょう。

GREEとmixiがいい例です(この場合はGREEも方針変更して今は棲み分けに成功していますが)。

 

……で、そうなると、はてなブックマークは最初でこそなかったものの、パイオニアの一つであったことは間違いありません。

知っての通り、ウェブサービスでも何でも、パイオニアほど強いものです。

なぜなら、似たようなサービスが後から出てきても、ユーザーはよっぽどのことがない限り乗り換えることはしないからです。

だって登録制のサービスって始めるのが面倒だし、かといって2つも同時に使う意味はまったくないですもんね。

 

でもそうなると、次の疑問が浮かんできます。

 

そのパイオニアだったSBMの中で、なぜはてなブックマークが選ばれたのか?

 

仮説2:もともと持っていたユーザーの厚みが違ったから

はてなブックマークの運営元である㈱はてなは、そもそも人力検索やはてなアンテナ、はてなダイアリーといったヒットコンテンツを抱えており、すでに多数の“はてなファン”を持つ企業でした。

当然、はてなにアカウントを持っているユーザーは、SBMを選ぶ際、はてなブックマークを選んだことでしょう。

では他の企業はどうか。

まず日本最古のSBM、「MyClip」ですが、運営元はドリコム。ドリコムブログを有してはいたものの、それははてなブックマークを突き離せるほどのアドバンテージにはならなかったのでしょう。

他の企業についても同じことが言えます。

たとえばこれがYahoo!だったらまた結果は違っていたかもしれません(Yahoo!がSBMに参入するのはもっと後のことです)。

また、SBMのためにわざわざ企業を立ち上げたところもあるみたいですが、それはつまりユーザーゼロの状態からスタートしたということに他ならず、よほど機能面などで差別化できない限り勝負は見えていたと思われます。

 

では、はてなブックマークはどんなところで他のサービスと差別化できたのか?

 

仮説3:ソーシャルニュースの要素をうまく取り入れたから

はてなブックマークはその名の通り、気になる記事をブックマークし、整理し、共有するためのツールなのですが、それとは別の側面も持っています。

それは、たくさんのブックマークがついた記事をランキングとして表示し、ユーザーのコメントを共有できるということ。

これにより、共通の話題でユーザー同士が議論する、という文化が生まれ、それは次第に加速していきました。

今では、はてなブックマークをブックマークではなく、ニュースサイトとして見ているユーザーもたくさんいるほどです(僕もその一人です)。

これはどちらかというとSBMというよりもソーシャルニュースというまた別ジャンルに属するサービスの特徴であり、はてなブックマークはSBMでありながらソーシャルニュースとしての要素をユーザー主体で取り込み、独自性を増していった稀有なサイトと言えそうです。

 

 

ということで以上3つの仮説を立ててみましたが、きっとまだまだ理由はあるはず。僕の観測範囲ではこれが手一杯なので、ぜひご意見などいただければ嬉しいです。

 

SNSや動画共有サイトなどその他のウェブサービス界隈についても考えてみたいなと思いますが、それはまた別の機会に……。

 

 

※このエントリは ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet Japan編集部の見解・意向を示すものではありません。
  • 5件のコメント
#1   2009-04-17 12:01:55
こういうのはプロに書いて欲しい。
#2   2009-04-17 18:03:27
後日、そこにははてブ欄で論争するはてなユーザーの姿が!
#3   2009-04-17 18:32:39
私は”はてな”のサービス全体について、不思議な感じがしていました。他との違いはわかるのですが、それがアドバンテージか判断しかねているからです。

ただ、話題の取り上げ方、議論の進め方を見ていくと、このコミュニティは他に抜きん出て質が良いと感じています。

SNSが生まれた当時は、メンバーの紹介がなければ利用することができないのが普通だったので、そのサービスがどのコミュニティを背景に生まれたかが大きく影響していたと思います。おそらく、”はてな”は始動時のコミュニティの良いところが生きているのではないだろうかと思います。
#4 ボヤ   2009-04-18 09:33:26
こういうのはちゃんとしたライターに書いてほしい。
#5   2009-04-21 14:25:37
はてな自体に魅力を感じません。
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